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週刊地震情報 2024.4.21 豊後水道でM6.6の地震 愛媛、高知で震度6弱の強い揺れ

ウェザーニュース / 2024年4月21日 10時20分

ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された有感地震の回数は、前週に比べると多い水準です。

豊後水道で発生したマグニチュード6.6の地震に伴う一連の活動が目立っています。震度3以上の地震は6回発生しました。(4月15日~21日10時の集計)

国内:豊後水道では56年ぶりの規模

豊後水道の地震

17日(水)23時14分頃、豊後水道を震源とするマグニチュード6.6、深さ39kmと推定される地震が発生しました。この地震で愛媛県愛南町と高知県宿毛市で最大震度6弱、愛媛県宇和島市で震度5強、愛媛県八幡浜市、大洲市、西予市、大分県佐伯市、津久見市などで震度5弱の強い揺れを観測しています。

国内で震度6弱以上の揺れを観測するのは1月6日に能登半島沖で発生した地震以来です。豊後水道を震源とする地震で震度6弱(旧震度6を含む)以上の揺れを伴うのは、詳しい統計が残る1919年以降で初めてで、愛媛県または高知県で震度6弱以上の揺れを観測するのも同様に初めてとなります。

また、豊後水道を震源とするマグニチュード6.0以上の地震は1968年8月6のマグニチュード6.6以来で、1919年以降、2回目です。地震のメカニズムは東西方向に張力軸を持つ正断層型と解析されています。

南海トラフ巨大地震とは異なるメカニズム

豊後水道周辺の震源分布

今回の震源付近ではフィリピン海プレートが陸のプレートに沈み込んでいます。プレート境界は30km前後と考えられていて、今回の地震はそれより深い所で発生しました。

また、地震のメカニズムもプレート境界で想定される逆断層型ではなく、正断層型であるため、フィリピン海プレート内部で発生した地震とみられます。

1968年のマグニチュード6.6の地震も震源の深さ39kmと推定されていて、今回と似たメカニズムです。

政府の地震調査推進本部は17日(水)の地震によって、想定される南海トラフ巨大地震の可能性が高まったと考えられる変化は観測されていないとしています。

国内:福岡県北西沖で地震 有感地震は少ない領域

福岡県北西沖の地震

19日(金)23時28分頃、福岡県北西沖を震源とするマグニチュード4.1、深さ15kmと推定される地震が発生しました。この地震で長崎県対馬市で最大震度2を観測しています。

福岡県北西沖を震源とする地震としては、2005年に発生したいわゆる「福岡県西方沖地震」と呼ばれるマグニチュード7.0、最大震度6に代表されるように陸域に近いエリアで発生する地震が大半です。

今回は九州本土から遠く、対馬の沖合で発生しました。このエリアで発生した有感地震は1986年12月以来、約37年半ぶりになります。

世界:パプアニューギニアでM6.5の地震

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)

アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は2回発生しています。最も大きな規模の地震はパプアニューギニアで発生したマグニチュード6.5です。

日本時間の15日(月)早朝にパプアニューギニアのニューブリテン島付近でマグニチュード6.5、深さ約49kmの地震が発生しました。地震のメカニズムは北西ー南東方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。

震央付近では改正メルカリ震度階級のⅥ程度の強さの揺れがあったとみられます。厳密な比較はできないものの、日本の気象庁震度階級に換算すると震度4〜震度5弱程度に相当する揺れです。

今回の震源付近は太平洋プレートとオーストラリアプレートの境界付近で、マグニチュード7を上回るような規模の地震が頻発しています。2016年にはニューブリテン島の東の海域でマグニチュード7.9の地震がありました。

出典・参考
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。

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