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週に一回だけでもいいから許して…! 夏休み中のママたちの切実な願い【21時30分からのパパ会 Vol.4】

Woman.excite / 2017年6月18日 5時0分

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6月に入ってくると梅雨のじめじめで心がどんよりしがちですけど、子どもを持つ共働き世帯としては、そろそろある足音が聞こえてくるのではないでしょうか? そう、“夏休みの足音”ですよ。まあ、夏休みについては共働きに限らず、小さなお子さんを持つ親御さんはみなさん恐れ慄いているかもしれません(笑)。

そう、学童保育を利用する共働きの親にとって、この長期休暇で何が一番大変かって、やっぱりお弁当作り。

「前回でキャラ弁=愛情のバロメーターという考え方はどうなの?」といったことを書いたのですが、もうひとつ思うことがあるんです。それは、いわゆるコンビニやスーパーをはじめとする業者さんのお弁当に対する世間一般のイメージ。もっと変わっていいんじゃないかって思うんですよ。



実はわが家のエリアの学童保育では、長期休暇中のお弁当は、ずっと親の手作りお弁当と決まっていました。でも、通わせるお父さんやお母さんたちが行政に働きかけて、いろいろと細かい取り決めはあってめんどうではあったのですが、お弁当業者さんにお弁当の発注をお願いすることが認められるようになったんです。

「夏休み中の約1ヶ月半、平日の毎日、お弁当を作り続けるのはやっぱり大変!」ということで、ずいぶん前から、行政に意見が上がっていたみたいなんです。これが、なかなか実現に至っていなかったんですが、行政サイドももう重い腰をあげないといけないところまできていたようで、実現することになったんです。

この長期休暇中の業者のお弁当の導入に際しての行政交渉に、僕は少し携わったんですけど、まず学童保育を利用している父母のみなさんにアンケートを取ったんです。そこでの集計結果がなかなか興味深かったんですよ。

お弁当を頼めるとなったら、当然、夏休みの全日に対応可能なのがまあベストですよね。ただ、交渉ごとはなんでもそうですけど、そうなるとは限らない。譲るところは譲ってたとえば週3日でどうでしょうとかなるわけで、アンケートには、希望の対応日数を聞く項目があったんです。

で、僕個人としては、頼むか頼まないかは別として、まあ保険としてとりあえずすべての日にお弁当を頼めることができたら気が楽でいいなと思って。迷わず、そこはいったんごり押しでも全日対応してくれと書こう……なんて思っちゃっていたわけです。

でも、いまの働くママ、謙虚すぎ。アンケートで一番目立ったのは、週1回でもいいからお弁当を頼めるとうれしいというなんとも控えめな意見だったんです。でも、ある意味たったの週1回でも許してほしいって、言われると切実さが伝わってきますよね。実際に、このママたちの思いが、最終的に行政を動かした理由のような気がするんです。



それと、もうひとつ目立った意見があったんですよ。それが、お弁当を作らないことに対するママたちの罪悪感。

「お弁当を作らないのは自分が育児に手を抜いてことになるんじゃないか」とか、「お昼に仕出し弁当を子どもに食べさせるのは不憫じゃないか」とか、「わたしのせいで、栄養バランスの悪い業者のお弁当を食べさせてしまうのではないか」とか、こういうママたちの意見がけっこうあったんです。

もう、僕からすると、ママたち、真面目過ぎる!

親の手作り弁当が当たり前。ごくたまに、たべられるお弁当屋さんのお弁当がごちそうに近い感覚のあった世代の自分としては、たとえ揚げ物だらけの仕出し弁当だとしてもそれはそれで、こういう弁当もあるんだと、子どもに理解させる、いい意味での社会勉強になると前向きに考えちゃうんですけど、食の安全や安心に意識の高いいまのママたちは到底そうは思えないみたい。業者のお弁当=害あり、のようなイメージが湧くみたいなんです。

それで、このママたちの週1回でいいという謙虚さ、作らないことに対する罪の意識を前にしたとき、はたと思ったんですよね。これって、お弁当屋さんのお弁当に対する世間のイメージが昔と今とであまり変わってないのでは?って。それが世のお母さんたちを苦しめているのでは?って。

確かにひと昔前のコンビニ弁当や仕出し弁当は、揚げ物だらけで油ギトギト、保存料や添加物が満載なんて当たり前でした。体にいいというより、おなかを満たす方に重きが置かれていたものが多かった。

いま考えたら、よく平気で食べていたなという代物も確かにありました(苦笑)。そのイメージっていまだに払拭されてませんよね。たとえば健康食品のテレビショッピングなどで、野菜不足とバランスの悪い食事の例で真っ先にあげられるのが仕出し弁当。もう、体に悪い食事の代名詞になっている。

でも、働いてるみなさん、もうわかっていると思いますが世の中、健康志向。いま、コンビニ弁当をみても、仕出し弁当を手に取ってみても、けっこう考えられていますよ。

もちろんガテン系の弁当も健在ですけど、こだわりの食材をつかったお弁当のほうがむしろ主流になっていたりする。野菜をふんだんにつかったお弁当もいっぱいある。昔と比べたら、雲泥の差ですよ。


実際に調べてもらうとわかるのですが、学童保育や幼稚園などの保育サービス施設に宅配でお弁当を届けてくれるお弁当業者さんは大都市にはけっこうある。もちろん評判はいろいろ。

でも、見てもらうとわかるのですが、ひと昔前では考えられないくらい、現代の仕出し弁当はメニューが充実。はっきり言って、自分がふだんお昼に食べてるものより、いいもん食ってんじゃないかと思うようなお弁当もある(笑)。当たり前ですけど、衛生管理が徹底されたところできちんと作られてもいるし、今の仕出し弁当のレベル、けっこう高いです。

もちろん、食品偽装とかいろいろな問題がたびたび起きてるので、僕自身も業者のお弁当に心配がないといったら嘘になる。でも、もうちょっと業者さんを信用してもいいんじゃないかなと思うんです。頼むか頼まないかは別として、少なくとも“仕出し弁当=体に悪い”というイメージはもうそろそろ一回リセットしていいと思うのですがいかがでしょうか? そうすれば、もう少しなにかママたちの罪の意識も下がるかなと思うのです。

いや毎日、業者のお弁当を頼むとなると、気にしなくてはいけないと思うんですけど……。たまにお弁当を頼む自分ぐらい許してあげてもいいんじゃないかなと思うんですけど、ダメでしょうか?

ちなみに、うちの学童保育はお弁当の発注が可能になって、けっきょく近くの有機野菜などを主体にしたメニューを出しているカフェレストランにお弁当を依頼することになりました。お弁当のメニューが届けられて見てみると、玄米おにぎりだったり、手作りパンだったり、有機野菜をふんだんに使ったおかずが並んでいる。

子どもにはどうやら肉類が少ないので、“ものたりない”といった意見がけっこう出たみたいですけど、親たちからは、「この仕出し弁当を自分がお昼にたべたい」という意見が多数出たようです(笑)。
(幸 結文)

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