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インフルエンザやノロウィルスのリスク高めてない…? 病院清掃のプロが教えるお掃除術

Woman.excite / 2018年12月17日 20時0分

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冬はインフルエンザやノロウイルスなど感染症が流行する季節。子どもがいつ体調を崩さないか、ママもヒヤヒヤしますよね。

書籍『図解 健康になりたければ家の掃除を変えなさい』の著者で、病気と掃除のプロである松本忠男さんによれば、ホコリは細菌やカビが繁殖するのに最適な環境。ところが、間違った掃除で家の中のホコリをまき散らしてしまい、病気のリスクを高めている人も多いのだとか。

松本忠男さんプロフィール
東京ディズニーランドの開園時の正社員、ダスキンヘルスケアを経て、亀田総合病院のグループ会社に転職。清掃管理者として約10年間、現場のマネジメントや営業に従事。1997年、医療関連サービスのトータルマネジメントを事業目的として、株式会社プラナを設立。日本ヘルスケアクリーニング協会代表理事。亀田総合病院では100人近く、横浜市立市民病院では約40人のスタッフを指導し、現場で体得したコツやノウハウを、医療、介護施設、清掃会社に提供している。

今はまさに大掃除シーズンですが、「健康には、大掃除よりも日々の積み重ねが大切。毎日数分でも、家の中を少しずつ小分けに掃除するほうが、手間や時間を何倍も抑えられます」と松本さん。本の中から子育てママにおすすめの掃除メソッドをいくつかご紹介します。

■家に潜む、「のど痛病原体」と「はら痛病原体」

イラスト/林けいか



具体的な掃除メソッドの前に、まずは家の中にいる病原体について。松本さんは代表的な病原体を大きく2つにわけて説明しています。

●のど痛(いた)病原体


喘息や肺炎など、のどや呼吸器系の不調を引き起こす病原体。カビ・ダニ・インフルエンザウイルス・花粉・PM2.5など。

●はら痛(いた)病原体


おう吐や腹痛といった胃腸系の不調の原因になる病原体。大腸菌・ノロウイルス・黄色ブドウ球菌・緑膿菌など。

こうした病原体はホコリの中や水回りなど、家の中のいろいろな場所に存在します。それらを取り除く具体的な掃除方法を紹介していきましょう。

■インフルエンザウイルスはどこに!? 寝室の正しい掃除方法

イラスト/林けいか


寝室は、布団や衣類など綿ボコリを発生させるものが多く、家の中でもホコリが多い場所です。ベッドまわりにはインフルエンザウイルスダニなどの病原体が数多く存在。これらはとくにホコリと一緒に部屋の高い場所や床の隅に集まる傾向があるそうです。



毎日の掃除としては、ペットボトルと組み合わせてホコリの飛散を防止した化繊ハタキでホコリを除去。このとき、高いところから低いところの順に掃除すると効率的。またホコリを舞い上げないよう、化繊ハタキは一方向に向かって動かすのがポイントだそうです。


【作り方】ペットボトルの側面を幅5cmほど切り、化繊ハタキをセット。使用済みの面を回転させれば、ペットボトルがハタキについたホコリの飛散を防いでくれます。

さらに、週に1度は布団の天日干しをして湿気取りを。このとき布団をたたくのはNG。布団をいためるだけでなく、ダニのフンが飛び出してアレルゲン量が2~3割も増加するとか。布団を干したままハンディ掃除機で吸うか、手でなでるように布団表面のホコリを払うとよいそうです。


このほか寝具カバーのこまめな交換も効果的。といっても頻繁に洗うのは大変なので、バスタオルでシーツの一部や枕をカバーし、そのバスタオルを毎日交換するのが簡単かつ衛生的な方法です。

■浴室はカビと細菌の宝庫! 子どものおもちゃも要注意

イラスト/林けいか


湿度が高く、皮脂や石けんカスがたまりやすい浴室は、カビ細菌が増えやすい場所。カビは肺炎の原因にもなるし、水回りは“はら痛病原体”が繁殖しやすいスポットでもあります。



浴槽や床はこまめに掃除をする人も、見逃しがちなのが、シャワーヘッドや蛇口ハンドル。ここは毎日の浴槽掃除のタイミングに、キレート剤入りの中性洗剤スポンジで、ささっと洗っておくとよいでしょう。

さらに週に2回は消毒用エタノールをスプレーでさっとひと吹き。シャワーヘッドにカビが生えていたら、0.02%の台所用漂白剤(希釈方法は後述)を付け、ラップで包み、3~60分放置してから洗い流します。



シャンプーボトルや子どものおもちゃも、黒カビが繁殖しやすいので注意。週2回程度は、ボトル類や石けん皿もキレート剤入りの中性洗剤で洗い、消毒用エタノールをスプレーしておくと安心です。

おもちゃは使い終わったら必ず浴槽から出して、キッチンペーパーの上に並べて乾燥させ、最後に消毒用エタノールをスプレーしておくと清潔に保てます。また入浴後は、浴室の椅子やボトル類、おけなどの水滴をタオルで拭きとっておくと、より完璧とのことです。

■家族がノロウイルスに! 感染を防ぐトイレ掃除とは

イラスト/林けいか


家族みんなで利用するトイレは、病気への感染リスクも高い場所。もし、家族のだれかがノロウイルスになったらトイレのドアノブやペーパーホルダー、手すり、フタと便座のフチ、水洗レバーなどは徹底的な消毒が必要です。消毒液は台所用漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)で簡単に作ることができます。

消毒液の作り方と消毒の仕方をご紹介しましょう。
<消毒液の作り方>
ペットボトルキャップ半量(2ml)の台所用漂白剤(原液濃度5%の場合)を500mlの水で薄めて、0.02%消毒液を作る。※作り置きができないので希釈は使用する直前に行う。

<消毒の仕方>
1.消毒液に浸したマイクロファイバークロスで、一方向に拭く
2.ぬれた状態で1分間以上キープ
3.別の乾いたマイクロファイバークロスで、一方向に拭く。


■感染力が強いノロウィルス、カーペットに嘔吐してしまったら
書籍では、ノロウイルスに感染した家族が、トイレ以外の場所で嘔吐してしまったときの処理方法も紹介しています。いずれも作業は手袋マスク、あれば使い捨てエプロンを身につけてから行います。

ここでは、カーペットに嘔吐してしまった場合の消毒の仕方をご紹介しましょう。色落ちを防ぐため消毒液は使わず、アイロン重曹水を使います。
<重曹水の作り方>
重曹水は、500mlペットボトル1本分の水に大さじ1杯の重曹を入れ、フタをしてシェイクします。

<カーペットの消毒の仕方>
(1)嘔吐物全体が隠れるようにキッチンペーパーで覆い、嘔吐物を外側から中心に向かってキッチンペーパーごと集めて、ゴミ袋に入れる。
(2)アイロンを浮かせながら、85℃以上のスチームを約1分間当てる。
(3)嘔吐した場所に重曹水をかけ、新しいキッチンペーパーでスタンプを押すように吸い上げ、ゴミ袋に捨てる。
(4)ゴミ袋に消毒液(0.1%の次亜塩素酸ナトリウム)を注ぎ、口を結んで廃棄する。

布団や衣類に嘔吐してしまった場合も、消毒するまでは洗濯機で洗ってはいけないそうです。書籍では、フローリングの消毒の仕方についても詳細が載っています。ぜひご確認を。

■毎日の掃除、もっと「時短」にするには?
病気のモトとなる汚れをピンポイントで攻めることは、掃除の「時短」にもつながります。もっと時短を図りたい場合は、ホコリが集まるものや家具を減らしたり、ホコリがたまる隙間がないくらい家具を壁際にぴったりと寄せて置いたりするのも一案だそう。たとえば棚やベッドなら、脚付きタイプより床との隙間がない直置きタイプのほうが掃除はラクです。

書籍ではこのほかにも、さまざまな病原体から家族を守る30のテクニックを紹介。病原体別・部屋別に、病気を予防する掃除道具や掃除法も詳しく載っています。家族の健康と時短を同時に叶える、松本式の掃除。さっそく今日からはじめてみませんか。

『図解 健康になりたければ家の掃除を変えなさい』
松本忠男 著 (扶桑社) 1200円(税別)



私たちが毎日何気なく行っている、毎日のお掃除も、「正しい方法」で行わなければ、身体の不調を引き起こす原因に。本書ではイラストと写真をふんだんに用いて「健康になれる正しいお掃除」を部屋別にわかりやすく解説。お掃除スケジュール例やチェックシートなど図表も充実しています。 


(古屋江美子)

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