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【厚生労働省】児童虐待へ対応する職員らの資質向上に向けて認定資格

財界オンライン / 2023年4月25日 11時30分

厚生労働省の有識者検討会は、児童相談所で虐待などに対応する職員らの資質向上に向けて新設する認定資格の概要をまとめた。一定の実務経験がある保育士など有資格者が、国の要件を満たす認定機関の研修を経て、資格を取得する仕組みを2024年4月から導入する。

 資格を認定する機関の要件や制度の運用については、23年4月に発足したこども家庭庁で詰める。同年夏、関係省令を整備し、秋には認定機関を発足させる方針。24年度の運用から2年をめどに、認定資格を国家資格とするかどうかといった検討を加える。

 虐待対応の強化を巡っては、児童福祉司の半数が勤続3年未満と経験が浅い課題を踏まえ、専門性の高い新資格創設を盛り込んだ改正児童福祉法が22年に成立。子どもの一時保護の迅速性・適切性が求められる児相の業務や、市区町村などでの相談援助業務に対応する能力を客観的に認められる人が取得するものとした上で、資格の研修、試験の内容を検討し、子どものケアの経験がある実務者向けの資格とすることとした。

 名称は、相談支援や多機関との協働といった専門性が伝わるよう「こども家庭ソーシャルワーカー」に決定した。

 カリキュラムは、子どもの権利擁護や貧困支援といった一律100.5時間の研修と、経験に応じて見学実習などを行う。試験は認定機関が毎年1回以上実施。いずれの受講者も、事例問題を含めた選択式とする。

 厚労省の検討委は、資格取得者が研修や試験を受けやすい仕組みの整備や、財政的インセンティブの必要性を提言。新資格に挑戦する有資格者の勤務施設が研修を支援する場合には「財政支援を含めて検討すべきだ」としており、同省はこども家庭庁に伝達した。

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