村田製作所の村田会長が退任 創業家から初の取締役不在に
財界オンライン / 2024年3月29日 15時0分
村田製作所会長の村田恒夫氏が6月下旬の株主総会を経て、相談役に退くことになった。村田氏は創業者で故・村田昭氏の子息。同社から、創業家の代表権者も、取締役もいなくなるのは初めてのことだ。
なお、専務の岩坪浩氏が副社長に、常務の南出雅範氏が専務に、それぞれ昇格し、社長の中島規巨(のりお)氏を含む3名が代表権者となる。
07年に社長に就任した村田氏は、技術革新を摘み重ね、既存事業に近い分野から徐々に新たな分野を開拓していく〝にじみ出し〟と称される手法で成長。スマートフォンやパソコンなどに搭載する積層セラミックコンデンサーで、同社を世界的な企業に押し上げた。07年3月期に5668億円だった売上高は23年3月期に1兆6867億円、営業利益は1133億円から2978億円まで拡大した。
ただ、今期(24年3月期)は2期連続で減収減益の見通し。これまで成長のけん引役だったスマホ向けの電子部品が中国経済減速の影響を受けた。このため、現在、同社はスマホ向けに依存し過ぎない体制の構築に向け、車載向けセンサーなどの開拓を急いでいる。
同じ京都企業では、京セラ創業者の稲盛和夫氏が22年に死去。オムロンは23年から立石文雄氏が名誉顧問となり、創業家出身の取締役が初めて不在に。ニデック(旧日本電産)は今年4月から創業者の永守重信氏が代表権(新たな役職は代表取締役グローバルグループ代表)を持ちつつも、会長を退き、徐々に権限を譲ろうとしている。
村田製作所を含めた京都企業の強さは「創業家が経営をグリップし、即断即決の経営判断ができることが強み」(電機業界幹部)とされる。その創業家も徐々に代替わりしつつある中で、これまでのような成長を果たすことはできるか。
オリックス社長兼グループCEO・井上亮「変化し続けなければ生き残れない。事業部門に権限を移していく」
この記事に関連するニュース
-
日本企業が「大企業病」を脱するための処方箋 巨大企業「日立」の壁はとてつもなく高かった
東洋経済オンライン / 2024年4月30日 9時30分
-
村田製作所、純利益25%減 リチウムイオン電池不振で減損
共同通信 / 2024年4月26日 19時44分
-
村田製の今期予想、4割の営業増益 スマホ向けなど回復見込む
ロイター / 2024年4月26日 15時38分
-
株式会社ストラテジックキャピタルが株式会社ダイドーリミテッドに対し取締役6名の選任を求める株主提案を公表
PR TIMES / 2024年4月17日 17時45分
-
タイヤの摩耗を三次元で見える化する検知システムを村田製作所と共同開発
共同通信PRワイヤー / 2024年4月10日 14時0分
ランキング
-
1【参加募集告知】 『不思議の国のアリス』の世界観を香りで感じるハンドクリーム作り
Digital PR Platform / 2024年5月1日 11時5分
-
2「テーマパーク化した大学」を経たZ世代の不都合 先生と生徒が共犯でうみだす「いい子症候群」
東洋経済オンライン / 2024年5月1日 12時0分
-
3観光業で働く人のためにも「GWは廃止すべき」 こう提言しても、何も変わらなかった理由
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年5月1日 6時40分
-
4経営者目線 ジム・ロジャーズ氏「今後1年の間に大暴落」を警告 ワタミ来月40周年
zakzak by夕刊フジ / 2024年5月1日 15時30分
-
5テスラ、突然の充電器部門閉鎖 自動車業界に動揺
ロイター / 2024年5月1日 10時5分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください