全国にはこんなに巨大な仏像が!?大仏・観音像特集

2018年5月6日更新

今回は全国の大きな大仏様や観音様の特集です。大きさ、ユニークさ、装飾のための宝石など、どれをとってもスケールが大きく、ケタ違いな大仏様や観音様をそろえました。そのお姿を見て、日頃の疲れを癒しちゃってください!

北海道

北海道天徳大観音(高さ88メートル)

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観音像内部にも観音様が

観音像の内部には20階まで続くらせん階段とエレベーターがあり、各階ごとに家庭円満や交通安全など、さまざまな観音様が奉られているといいます。登りきった20階は観音様の胸元。芦別市を見渡す大パノラマが広がるということです。

札幌涅槃大仏(身丈45メートル)

日本最大の涅槃像

お身丈が45メートルもある日本最大級の大仏だそうです。横たわった状態で45メートル。さすが北海道、スケールが違いますね! 世界的に有名な庭師、北山安夫氏が「平成のお浄土」というテーマで庭園を手掛けているとのことで、緑あふれる空間の中でゆったりできそうです。

頭大仏(高さ13.5メートル)

なんと大仏様の「頭」だけの「頭大仏」

霊園内のラベンダーの丘の風景とともに目に入るのは、なんと大仏様の「頭」だけ。その印象的な姿が「頭大仏」です。真駒内滝野霊園の開園30周年記念事業として、建築家の安藤忠雄氏により設計されたという大仏様は丘に囲まれており、丘の下のトンネルをくぐっていくとやっと大仏様を仰ぎ見ることができるのだとか。

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東北

昭和大仏(高さ21.35メートル/青森県)

青銅座像として日本最大

青銅座像として日本一大きいという昭和大仏。1984年に建立され、奈良の大仏や鎌倉の大仏を高さでしのぎます。周囲には木造としては日本で4番目に高いという五重塔などの美しい建築物も。調べている中で、昭和大仏を「イケメン」「細マッチョ」と評している記事もありました。

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仙台大観音(高さ100メートル/宮城県)

総工費40億円の真っ白な大観音

「総工費ですか? 40億円かかりました」
サラッとそう話すのは、“杜の都”宮城県仙台市の郊外にそびえ立つ「仙台大観音」(大観密寺)の担当者。
ちなみに仙台大観音の高さは実に100メートル。起工(1988年)の翌年が仙台市制100周年だったことにあやかっているという。つまり、その記念事業的なものとして建立された?
「いえ。地元の実業家が日々、観音さまに手を合わせていたことで、手がけていた宅地開発が成功。これが『観音さまのお陰』ということで、彼が出資し着工したものです」
地元の実業家、すげー。尚、仙台大観音は内部にも入れる構造になっており、1階にはお土産やお守りなどが買えるショップも併設されている。

観音様の内部も一見の価値あり

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観音様の胎内に入ることが可能。内部は12層に分かれていて、エレベーターで昇ることができるのは助かります。展望窓からは仙台市内や太平洋を一望することができるとか。

関東

牛久大仏(高さ120メートル/茨城県)

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ギネス認定 青銅製立像として世界最大

牛久大仏は、浄土真宗の開祖である親鸞聖人が1207年に越後国に流罪に処せられ、赦免された後、常陸国(現在の茨城県)に入り、関東における布教の拠点としたことから、この地に建立されました。高さは120mと青銅製立像として世界最大で、ギネスブックにも登録されています。

奈良の大仏が掌に乗る大きさ!

牛久大仏の大きさは、あの奈良の大仏(高さ14.98メートル)が掌に乗ってしまうほどの巨大さ。園内にはウサギやヤギと触れ合える小動物公園や約2万平方メートルの花畑、食事処などもあり、家族で楽しい時間を過ごせそうです。

高崎白衣大観音(高さ41.8メートル/群馬県)

実業家が建立した観音様

1936年に実業家が建立した高崎白衣大観音。戦没者の慰霊や高崎の発展といった思いを込めて建てられたといいます。現在は観光地として、また関東八十八カ所霊場第一番札所として多くの参拝客が訪れるようになったそうです。全山に約3000本の桜が咲き、さまざまな草花も楽しめます。

建立工事費は約16万円?

「建立工事費は当時の金額で約16万円といわれております」
えっ…た、たったの16万円ですか! しかし、高崎白衣大観音の建立が始まったのは、1935年。コメ1俵の値段が10円台(現在は約1万3千円)だったことから単純計算で現在の価値に換算すると、その建設費用は2~3千万円といったところ。とはいえ、激安だ。こちらも地元の有力実業家であった井上保三郎氏が私財を投じたという。

鎌倉大仏(高さ13.35メートル/神奈川県)

日本三大大仏のひとつ 触れられる国宝

テレビや雑誌で、その姿を見知っているつもりの人でも、大仏像をはじめて見たときは、その大きさと迫力に、なぜか微笑んでしまう。
まさに至宝、「日本三大大仏」のひとつに数えられるだけのことはある。
鎌倉大仏像は、触れることができるという点で稀な国宝である。中は空洞になっており、「胎内拝観」として、左脇の入り口から中に入ることができる。
胎内では御尊体に触れることは許されているが、これは奈良の大仏を含め、他の国宝・重要文化財の仏像ではありえないこと。
「掌で得た触覚から、御尊像に対する理解や信心を深める参拝者もおられる」という高徳院住職のはからいである(ただし外面への接触は不可)。

日本寺大仏(高さ31メートル/千葉県)

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日本最大の磨崖仏

正式名は「薬師瑠璃光如来」。「鋸山の大仏」と呼ばれることも。

崖面を彫って作られた総高31.05mの日本最大の磨崖仏。
高さは約31m。
奈良の大仏は約18m、鎌倉の大仏は約13mなので、その差は歴然。
なお、現在の薬師瑠璃光如来は世界平和や万世太平の象徴として、昭和44年に復元されたもので、制作にはおよそ4年の歳月が費やされている。
もとは江戸時代中期に建てられたが、風蝕によって崩壊してしまっていたらしい。

中部

白馬大仏(高さ23.5メートル/新潟県)

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ヒスイとメノウで彩られた白い大仏様

白馬温泉開祖、金田義孝氏の発願によって1969年に建立されたという白馬大仏。白い大仏様は眼球と白毫(びゃくごう)がヒスイ、唇がメノウで飾られているとか。内部は五階建てで、姫川渓谷が展望できるそうですよ!

高岡大仏(高さ15.85メートル/富山県)

全13作の傑作仏画を胎内に展示

その中はいわゆる「胎内めぐり」のような形で散策できるという、なんとも心憎いギミックが施されており、櫻井鴻有の『聖徳太子』にはじまり、村閑歩の『焦熱地獄』、増川武雄の『地獄』など、日本屈指の名画家たちが、『七本杉』の伐採木をキャンバスに描いたという全13作の傑作仏画と、上野大仏よろしく、1900(明治33)年の大火で類焼した際に落下したという仏頭が展示されていた。

雪に埋もれた高岡大仏「給食当番してる」

日本三大大仏のひとつとして有名な富山県高岡市の「高岡大仏」が雪に埋もれる様子を見て「大仏が給食当番してる」と言った息子さんの話を聞いたら、もう大仏が給食当番しているようにしか見えないとツイッター上で話題になっています。

越前大仏(高さ17メートル/福井県)

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太陽のように照らし続ける如来様

奈良の大仏より2メートルほど大きな大仏様。中国河南省洛陽市郊外の龍門石窟にある龍門奉先寺坐像をモデルにつくられたもので、太陽のように宇宙の中心から全宇宙を照らし続けている如来様なのだとか。

岐阜大仏(高さ13.7メートル/岐阜県)

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乾漆仏としては日本一の大きさ

この大仏は周囲1.8メートルの大イチョウを真柱として、木材で骨格を組み、その上に竹を編んで粘土を塗り、お経を書いた紙を張って、漆を施し、金箔を置いた「乾漆仏」と呼ばれる仏様で、乾漆仏としては日本一の大きさ。
岐阜大仏は像高13.7メートル、顔長さ3.63メートル、目長さ0.66メートル、耳長さ2.12メートル、口幅0.71メートル、鼻高さ0.36メートル。
像の高さとしては、奈良の大仏に次いで国内第二位とのこと。

日本三大大仏のひとつ?

・奈良の大仏(奈良県)
・鎌倉の大仏(神奈川県)
この2つは常に不動の地位を得ていますが、残りの席を争って、
・高岡大仏(富山県)
・岐阜大仏(岐阜県)
などが争っているのだとか。

近畿

霊山観音(高さ24メートル/京都府)

優しい表情の観音像の周囲には桜が

「霊山観音」は、高さ24メートル、総重量が約500トンという大きな観音像が有名な寺院。観音像の周辺に咲き誇る桜が、慈愛に満ちたその表情をさらに優しくしているように見えると花見客でにぎわっている。観音像の内部は空洞になっていて、胎内巡りも。
見事に咲き誇る桜越しに観音像を眺めるなら、境内南側へ。戦争で亡くなった人々の冥福を祈るような観音様の優しい表情。

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石切大仏(高さ6メートル/大阪府)

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ここも「日本三大仏」?

脇に掲げられている説明書きによると、日本で3番目に大きな大仏だといい、高岡大仏や岐阜大仏と同じように「日本三大仏」と名乗っている大仏のひとつだとか。実業家の方が建立し、宗教法人にして管長に就任しているそうです。

世界平和大観音(高さ100メートル/兵庫県)

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日本第2位の大きさ しかし現状は…

120メートルの牛久大仏に次いで日本2位の高さを持つ大仏(仙台大観音とタイ)。1977年に建てられ、内部はレストランや美術館、交通博物館もあったそうですが、持ち主の死去後は閉館してしまい、現在までずっと廃墟のままなんだとか。

宗教テーマパークから一転、取り壊し目途立たず

地元・淡路島出身の資産家が1977年に宗教テーマパークに建立した高さ100メートルの巨大仏像。美術館などが入る5階建ての台座の上に立つ。テーマパークは2006年に閉鎖されたが、未だ取り壊しの目処は立たず。

奈良の大仏(高さ14.98メートル/奈良県)

建立に延べ260万人が参加

2度消失した世界最大級の木造建築「大仏殿」の中で安座するのは、高さおよそ15mを誇る華厳経の教主「盧舎那仏(るしゃなぶつ)」。聖武天皇がたった3年で作り上げました。
工事に従事した延べ人数は、金知識(鋳造関係の技術者)が37万2,075人、役夫(えきふ)が51万4,902人、材木知識が5万1,590人、役夫が166万5,071人と合計260万余人。当時の日本の推定人口は約500万人だから、そのかなりの割合の国民が参加したわけである。

中国・四国

源宗坊寺の「大仏」(高さ6メートル/広島県)

高さ6メートルは小さい? いえいえ違うんです

6メートルというのは上の写真にも写っている不動明王の高さのことで、この不動明王は「大仏」ではありません。もともと不動明王は胎内仏で、さらに巨大な像を製作するつもりが完成まで至らなかったといいます。不動明王の左右には完成予定だった像の巨大な左手と左足があり、その巨大さを想像することができるようです。

救世観音(高さ15メートル/広島県)

亡くなった母への感謝を込めて建てられた観音像

こちらの観音様があるお寺「耕三寺」は、ある実業家が母親の死後、母への報恩感謝の意を込め、自ら僧籍に入り生涯をかけて建立したお寺なのだそうです。観音像を作る際も、かつて例のない工程や技術を用い、実業家自らが陣頭に立って、労苦を惜しむことなく完成に導いたとか。母への大きな愛を感じるエピソードですね。

小豆島大観音(高さ50~70メートル?/香川県)

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高さ不明の大観音像

今回調べた中では「約50~60メートル」や「約60~70メートル」と紹介されていて、正確な高さが不明の小豆島大観音。それはともかくとして、フランスで開かれた国際コンテストで第1位に輝いた美しい観音様であることは間違いありません。別名「しあわせ観音」という小豆島大観音は内部にエレベーターがあり、最上階の釈迦殿展望窓からは瀬戸内の風景が一望できるそうです。

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室戸青年大師像(高さ21メートル/高知県)

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建立後、台風が室戸岬を避けるように?

若き日の弘法大師(空海)は室戸岬を修行地として選び、難行苦行の末、多くの悟りを開いたといわれています。四国の方にとっては弘法大師は「お大師様」と呼ぶ大事な存在。その姿をした室戸青年大師像は、大師の徳を慕う信者や一般の方々の寄進によって建立されたそうです。この青年大師像が建立されてから、台風が室戸岬を避けて通るようになったという話もあるとか。

青年大師像と背を向けている涅槃像のナゾ

青年大師像の背後にある涅槃像とは背中合わせになっていて、「不仲なの?」と疑ってしまいそう…。涅槃像は、お釈迦様が枕を北にして西を向いて世を去った姿を形にしたものだということで、方角のためにたまたま背中合わせになっている、というのが真相のようです。

九州

久留米大観音(高さ62メートル/福岡県)

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純金、ダイヤモンド、水晶にヒスイ

久留米大観音(救世慈母大観音)は高さ62メートルと日本最大級の大きさ。らせん階段で肩まで登ることができ、筑後平野や有明海、遠くは雲仙まで見渡すことができるそう。また、白毫には直径30センチの純金の板に3カラットのダイヤモンドが18個もついていて、胸には直径10センチの水晶と56個のヒスイが散りばめてあるそうです。

琉球金宮観音菩薩像(高さ25メートル/沖縄県)

4月14日から一般公開 植物園の菩薩様

2017年に福岡県飯塚市から移築され、18年4月14日から一般公開されています。設置されたのはお寺ではなく植物園。ユスラヤシ並木などと一緒に菩薩像を見ることができるそうです。宗教的象徴としての意味合いではなく、平和と他者の安寧を祈る場、人々が集まって交流する空間の創設などが設置の目的だそうです。


こうやって集めてみると、大仏様も観音様もお顔も体つきも全然違うんですね。それにしても、「奈良の大仏より大きい」「奈良の大仏が掌に乗る」と大きさを示すためにいいように使われてしまう奈良の大仏様になんだか同情してしまうのは私だけでしょうか。