特集2017年6月2日更新

キモかわいい!?不思議で個性的な深海魚たち

深海に生きる不思議な生物たちに注目が集まっています。数年前に大ブームとなったダイオウイカ、ダイオウグソクムシ、そして今年、相次いで生きている姿を現したラブカやメガマウス…まだまだ謎に包まれている、ミステリアスな深海の生き物たちについてまとめました。

幻の深海魚が相次いで捕獲

TOKIOが『ラブカ』を生きたまま捕獲

恐竜やシーラカンスよりも古く、4億年前から姿を変えずに現存する最古の魚類で、昨年大ヒットした映画『シン・ゴジラ』の第2形態のモデルにもなった超貴重生物”古代サメ・ラブカも発見した。
 放送中には、ネット上で「TOKIOが希少生物と遭遇しすぎ!」「鉄腕DASHの存在意義の大きさを感じさせるなァと思う」「次々に幻の生物に出会うとはさすがです」「鉄腕DASHってそのうち教科書になりそうだよね」などの声で盛り上がり

ラブカって?

幻の古代サメと呼ばれるサメの一種。詳しい生態は判明しておらず、準絶滅危惧とされ、漁業の対象にはならない生き物です。

こちらも幻のサメ、メガマウス

5月22日、メガマウスが千葉沖で定置網にかかったというニュースが入ってきましたが、残念ながら翌日には死亡が確認されました。その4日後、5月26日にも三重で網にかかり、1週間に2匹も?!と話題に。こちらは元気な状態だったことから、採血の後に放流され、元気なまま海に戻っていったようです。三重では4月にもメガマウスが捕獲され、その巨大な姿が話題になっていました。

こちら三重県で捕獲されたメガマウス。重さは一トンもあり、隊長は4メートルもあるとんでもなくでかいサメである。
そしてこのサメの特徴は、なんと年齢100歳まで生きるとのこと。

他にもまだいる、深海の生き物たち

2013年、NHKスペシャルで放映されたことからダイオウイカが脚光を浴び、ダイオウイカブームが起きました。翌2014年には、5年間の絶食ののち死亡したダイオウグソクムシが話題になり、こちらも一躍ブームに。

ダイオウグソクムシ

生息地:ダイオウグソクムシは、メキシコのユカタン半島の海岸で、深さ約360~1,050mで発見されています。 生態:このリトルモンスターは、全長4cmから35cmまで成長するスカベンジャー(腐食動物)です。2003年のDeep-Sea Research Part I: Oceanographic Research Papersに掲載された論文によれば、巨大なダイオウグソクムシの体内にはイカや魚が残っていたそうです。

ブロブフィッシュ

キモカワポイント: ブロブフィッシュのマスコット的な存在と言えるこのおじさん顔のブロブフィッシュは2003年にニュージーランドで水質調査をしていた研究チームによって水揚げされました。研究チームは愛情を込めて「Mr. Blobby(ぶよぶよさん)」と名付けました。その後、Mr. Blobbyはオーストラリア・シドニーにある博物館で標本となり、綺麗にコレクションされています。でも生きているブロブフィッシュは、実はこんな姿ではないんです。水揚げされると気圧の関係でおっさんのような容姿になってしまうとか。

デメニギス

このユニークな魚は深海2000~2600フィート(約610メートル~800メートル)に生息。一番の特徴は、中身が透けて見える頭部(中身は液体だそう)だ。全身は黒いのだが、頭部だけ透けているのである。そのため頭の中身はもちろん背景の海の色も映し出し、その神秘度ぶりたるや半端ない。 さらに驚くべきことは、透明な頭部の中に見える緑色の部分が目だということ。研究の結果、デメニギスの目は信じられないくらい敏感で、ちょっとの光でも感知すことがわかっている。

ミツクリザメ

生息地:Florida Museum of Natural Historyによればオーストラリアのミシシッピ川沿岸に見られ、深さ約1,300mまで生息することができます。日本でも東京湾、駿河湾、相模湾の深海で見られます。 生態:この顎、この歯。ミツクリザメは明らかに捕食者ですが、それ以外の生態系についてはあまり知られていません。サウサンプトン大学の深海鮫生態学博士課程のクリスチャン・バード氏は、「あまり生態が知られていない種です。世界中で、まれに発見されます。彼らの特徴的な突き出た顎は、水柱の中で素早く動く魚や、甲殻類を補食するためです」と教えてくれました。

ダンボ・オクトパス

生息地:名前どおり「ダンボ」のような耳をもつ可愛らしいタコは、約3,000〜4,000mの深さに生息しています。太平洋水族館によれば、オーストラリア、カリフォルニア州、オレゴン州の水域など、世界中の多くの地域でダンボ・オクトパスが確認されています。 生態:Oceanaによると海底でオキアミやクラゲのような無脊椎動物を食料とします

ホウライエソ

生息地:MESAによれば、世界中の熱帯・温帯の水域、約2,800mの深さまで生息することができます。 ビーチで遭遇するようなことはありませんね。 生態:(見るからに)捕食者 特徴:ホウライエソは深海のギャングと呼ばれ、普段は姿を現しませんが、一度ホウライエソに見つかった魚はそこでゲームオーバー。鋭く長い牙で捕まったらもう逃げられません。

ギンザメ

生態:Florida Museum of Natural Historyによれば、ギンザメは、主にワーム類、カニ類、軟体動物類を主食とする捕食者です。「深度によってさまざまな異なる種があります。ギンザメは非常に奇妙な生き物で、ウサギのような顎で、海底の貝殻を粉砕します」と前述のクリスチャン・バード氏は説明します。

フクロザメ

この「フクロザメ」、過去に1度しか発見されたことがない、極めて珍しいサメであるという。1979年にペルー沖の太平洋で発見された第1号(体長約43cmのメス)の標本は、現在ロシアの博物館に収蔵されているが、その後30年以上、人類は「フクロザメ」との再会を果たせずにいた。そして今回、メキシコ湾で発見された謎の深海魚が、記念すべき第2例目であったことが判明したというわけだ。
「フクロザメ」一番の謎は、その名の由来ともなった左右の胸ビレ近くにある袋だ。研究者たちは、サメの体の4%の体積を占める袋が、一体どのような役割を果たすものか解き明かせずにいる。カンガルーの袋のように、生まれたばかりの我が子を守るためのものではなく、そこから発光する液体やフェロモンのような物質を分泌している可能性が考えられているが、ハッキリしたことは分からないという。また、腹部のまだら模様も他のサメには見られない特徴のようだ。

ブラック・シーデビル(クロアンコウ)

真っ暗な深海をゆっくりと漂う(沈んでゆく)クロアンコウ。泳ぎが下手なアンコウは、その代わりに、頭部に獲物をおびき寄せるための突起を発達させたという。映像からは、その突起が怪しく光る様子を確かに確認できる。また、表情は「海の悪魔」の名にふさわしくモンスター級だ。動画の解説によると、今回のクロアンコウは雌だった模様。そもそも雄のアンコウは突起を持たず、体長も小さいらしい。

グラスヘッド・バレルアイ

デメニギス科に含まれると思われる、この体長18cmほどの深海魚は「グラスヘッド・バレルアイ(学名:Rhynchohyalus natalensis)」と名付けられました。透明頭で、樽のような形をした目を意味する名前です。  「グラスヘッド・バレルアイ」の頭部にはまず、メインとなる円筒状の目が2つ、上を向いてついています。そして頭部側面には、さらに2つ楕円形で銀色の目がついているのです。こちらの目は、魚類のウロコにも含まれる物質である「グアニン」の結晶で構成されており、湾曲した鏡のような形状となっているといいます。

その他、名前も不明の謎の生き物たち

新種のカサゴ目クサウオ科の魚

今回の新種の魚は、ハワイ大学のジェフ・ドレーゼン氏およびパティー・フライヤー氏ら深海魚の研究チームによる探検隊によって発見されたのだが、何百種とあるクサウオ科とも異なる形をしており、海底を這うのに適した幅広い半透明のヒレと細いひも状の付属肢、そして滑らかに動く役目を担うウナギの様な尾を持つのだという。

食べたら美味しい深海魚たち?!

色々な生物を、色々な調理法で

ヌタウナギの燻製

城島は新たにヌタウナギの燻製に挑戦。三人は、燻製用のチップを、DASH島にある木から選ぶことに。 「松岡が桜、長瀬がビワと、無難な燻製用のチップを使用する一方で、城島はここでもトベラの木という、一般的には燻製に使われることのないチップを試していました。強烈な匂いのする木なんですが、今回はそれが功を奏したようで、実際に料理ができあがるとトベラがヌタウナギに合っていると好評だったんです。もともとヌタウナギは非常に見た目が悪いんですが、燻製は本当においしそうで、ツイッターでは一時『ヌタウナギ』がトレンド入りしてましたね」(テレビ誌ライター)

げんげの天ぷら、唐揚げ、吸い物、鍋

意外ですが、食べてみると味は一級です。てんぷらが個人的には好物ですが、空揚げ、吸い物など何にしてもおいしく、料亭や割烹などでも盛んに利用されている食材です。 食材のプルプル感を味わいたければ鍋がおすすめ。実際の効果はさておき、寒い季節に温かい鍋でいただくと、何だかお肌にもいい気がしてくるから不思議です。 げんげで有名な漁港は、富山県東部の魚津(うおづ)。北陸新幹線の黒部宇奈月温泉駅で下車して、富山地方鉄道に乗り換え新魚津駅で降りてください。徒歩で漁港や海の駅にも行けますし、周辺の割烹や料亭でもげんげを食べられます。

ダイオウグソクムシの唐揚げ

直径7センチほどの、シャコのような見た目。丸みをおびた背中は、原っぱの土から出てくるダンゴムシそのもの。 脇に添えられているレモンの違和感が半端ないです。
口に入れるとエビの唐揚げを彷彿とされる味わい。シッカリとした歯ごたえの外側と違い、内側に柔らかい身を感じられる部分があり、淡白な味わいでレモンにも相性抜群。

珍海魚コース

こちらは過去に開催されたイベントですが、色々な珍海魚メニューを食べられたようです。

<珍怪魚メニュー> ・あかまんぼうのタルタルサラダ ・あかまんぼうのムニエル〜香味野菜ソース〜 ・ウツボのタタキ 焦がしネギ仕立て ・げほうの煮つけ ・ヤガラの刺身 ・オキギスとネギのアリオオーリオ ・あぶらぼうず鍋 ・あぶらぼうず岩塩兜焼き ・モウカザメのオーブン焼き〜ローズマリーとレモン風味〜

深海魚おせち

こちらも過去の記事ですが、3段のおせち料理で、お正月から深海魚を楽しめる企画だったようです。変わった一年になりそう?

深海魚おせちは、オオグソクムシや深海鮫などを使った料理が楽しめる、3段のおせち料理。“珍味好き必見”のおせちに仕上がっているそう。 一の重は、グッズなども話題となったオオグソクムシがメイン。オオグソクムシ2匹がそのまま焼き上げられているそう。あわせて、さっぱりした味わいの深海鮫を使ったかまぼこや伊達巻や、深海魚の真丈、底黒タラ、バイ貝、金目鯛などが詰め合わされている。 二の重には、栗きんとんや黒豆、数の子など、おせちの“定番”食材が入っており、三の重は、イクラやズワイガニなどをたっぷり使ったちらし寿司となっている。

深海魚グッズ

ダイオウイカグミ

タカラトミーアーツから発売の「深海魚研究所」は、深海魚そっくりのグミを作るための手作りキットだ。好みのジュースと砂糖、ゼラチンを鍋で煮溶かし、付属の立体トレーに入れて1時間ほど冷やし固めれば、驚くほどリアルな造形の巨大なグミができあがる。

リュウグウノツカイティーバッグ

リュウグウノツカイは全長10メートルになることもある細長い体の深海魚。その大きさをイメージしたというティーバッグは全長が約19センチあり、ティーカップからはみ出ること間違いなし。お茶をいれる時は、丸める・折りたたむなどの工夫が必要です。

深海に生きる個性的な生き物たち。想像もできない環境の中で独特な進化を遂げた姿は、ただ不気味なだけではなく、どことなくユーモラスなものもあり、なぜか私たちの心を惹きつけます。調査技術の進歩が、その生態について明らかにしていくのでしょうか。これからが楽しみですね。