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原子核が特異な量子ガス状態になることを予言~アルファクラスターによるボーズ・アインシュタイン凝縮現象の解明に向けて~

Digital PR Platform / 2024年1月22日 14時5分

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関東学院大学 理工学部の船木 靖郎 准教授 (理化学研究所 仁科加速器科学研究センター 客員研究員)、山田 泰一 教授 (同)、中国・復旦大学のBo Zhou教授、Yu-Gang Ma教授、大阪大学 核物理研究センターの堀内 昶 招へい教授、東崎 昭弘 共同研究員、ドイツ・ロストック大学のGerd Röpke教授、フランス・オルセー原子核研究所のPeter Schuck教授の国際共同研究グループは、原子核が特異な量子ガス状態になることを理論的に予言しました。本研究は、科学雑誌「Nature Communications」オンライン版 (12月11日付:日本時間12月12日) に掲載されました。




ポイント
 ・ネオン(20Ne)原子核に、5つのアルファクラスターから構成されるガス状のボーズ・アインシュタイン凝縮状態が存在することを理論的に予言
 ・ネオン(20Ne)原子核で観測されている特異なアルファ崩壊様式を持つ状態を理論的に再現
 ・中性子星表面のような、原子核物質の低密度領域での状態方程式の理解の進展に期待

【概要】
関東学院大学 理工学部の船木 靖郎 准教授 (理化学研究所 仁科加速器科学研究センター 客員研究員)、山田 泰一 教授 (同)、中国・復旦大学のBo Zhou教授、Yu-Gang Ma教授、大阪大学 核物理研究センターの堀内 昶 招へい教授、東崎 昭弘 共同研究員、ドイツ・ロストック大学のGerd Röpke教授、フランス・オルセー原子核研究所のPeter Schuck教授の国際共同研究グループは、原子核が特異な量子ガス状態になることを理論的に予言しました。本研究成果は、原子核の存在形態に対する本質的理解を深めるだけでなく、超新星爆発後に生まれる中性子星の性質を理解するためにも重要な貢献をすることが期待されます。

今回、国際共同研究グループは、ネオン(20Ne)原子核を安定な基底状態から励起させると、5つのアルファ粒子(4He原子核)からなる量子ガス状態になることを理論的に予言しました(図1参照)。これは、東崎-堀内-シュック(Schuck)-レプケ(Röpke)(THSR)模型[1]と呼ばれる最先端のアルファクラスター模型[2]を用いて数値シミュレーションを行った結果です。特にこの量子ガス状態は、アルファ凝縮状態[3]と呼ばれる、アルファクラスターが最低エネルギー軌道を占有してボーズ・アインシュタイン凝縮[4]した状態となっていることが突き止められました。
本研究は、科学雑誌「Nature Communications」オンライン版 (12月11日付:日本時間12月12日) に掲載されました。

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