沖縄国際映画祭、16回で幕 なぜ沖縄の人々の心をつかんだのか振り返る
映画.com / 2024年4月23日 16時0分
北野武を筆頭に、品川ヒロシ、劇団ひとりなど、映画監督としても高い評価を受ける芸人は多いが、沖縄国際映画祭という場でその才能を発揮したのがガレッジセールのゴリだ。2006年に初短編「刑事ボギー」で映画のキャリアを開始し、ショートショートフィルムフェスティバルで「話題賞」を獲得。そして長編監督デビュー作となる「南の島のフリムン」を第1回「沖縄国際映画祭」で上映。そこから毎年コンスタントに短編映画を撮り続け、短編「born、bone、墓音。」を長編化した18年の映画「洗骨」(監督名義は照屋年之)が国内外で高い評価を受けた。
20日にはゴリの新作「かなさんどー」発表会見が行われ、松田るか、浅野忠信、堀内敬子、そしてプロデューサーの福田淳が出席。映画のベースとなったのは、22年に満島ひかり主演で撮影した短編映画「演じる女」。撮影中は大変なことも多く、毎回「もうイヤだ」と思うのに、完成した映画を観て人々が笑ったり泣いたりしている姿を見るとすべてを忘れ、やみつきになってしまったといい、「これまで14本撮っているのってあまり知られていないと思うんです。撮る喜びが大きすぎて。やめられずにいます」と映画への魅力を語るゴリ。
そんなゴリの才能に惚れ込み、製作総指揮を務めているのが、近年はSTARTO ENTERTAINMENTの代表としても広く知られるようになった福田淳氏。「『洗骨』に感動しまくって。面識もないのにお会いして、『映画撮りましょうよ』と言ったのに暗い感じだった。昨日お会いした時にその理由が分かったのですが、僕のことを信用できなかったと言うんです。だから1年経ってやっと信頼してもらった。それでここに立つことができた」と冗談めかして製作の経緯を説明。映画はすでに完成しているとのことで、キャスト陣も「映画を観て泣いてしまった」と口にするなど、その出来が期待される。公開は25年を予定。
■クライマックスは音楽で祝福
そして「沖縄国際映画祭」のクライマックスといえば、音楽ライブ。会場に集まった参加者で映画祭が無事に終わったことを祝福し、笑顔を共有するというのが恒例のスタイルだ。今年はかりゆし58、夏川たまき、宮沢和史らが参加。かりゆし58の「アンマー」「オワリはじまり」や、THE BOOMの「星空のラブレター」「風になりたい」といった懐かしい曲が披露されて会場は大盛り上がり。最後は参加者全員がステージに上がり宮沢の「シンカヌチャー」を全員で大合唱し、大団円となった。
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