本音を語る山本理仁…西尾退場の余波で交代も「まず考えたのは隆矢のメンタル」
ゲキサカ / 2024年4月18日 1時59分
悔しさを呑み込んだ先にパリ五輪への切符があると信じている。U-23日本代表MF山本理仁(シントトロイデン)がU23アジアカップ初戦の中国戦から一夜明けて取材対応。DF西尾隆矢の一発退場を受けて交代でベンチに下がったときの心境について聞かれ、「あぁ、俺かーー」と嘆息混じりのリアクションで再現してみせた。
もっとも、そう思ったのは一瞬。「後ろは高さもあるので固めなきゃいけないだろうし、(山田)楓喜もセットプレーの一発がある。(細谷)真大も替えられない、(平河)悠も強度を出せるし、(松木)玖生も(藤田)譲瑠も強度を出せる。勝っている状況だったので、僕を外すのが妥当かなと、後から思いました」
短時間で頭の中をしっかり整理し、「プレーヤーとして20分で下がるのは悔しいですけど、しょうがないことだったのかなと思っています」と受け容れたのだ。
大岩剛監督からは「アクシデントだったからゴメンな」と声を掛けられたというが「僕もチームとしてパリに行くためにここに来ているので呑み込まないといけない。もう何も思っていません」ときっぱり。
「11人で90分戦うことの大切さをあらためて感じたし、あそこで挑発してくる、ああいうのにレッドが出ちゃうというのがアジアの大会だと思う。昨日は隆矢でしたけど、今後いろんな選手に吹っかけてくると思う。初戦にそういうのを味わえたことを教訓として、ポジティブに戦っていきたい」と気持ちを切り替えた。
1-0の勝利で試合を終えた直後には「まず考えたのは隆矢のメンタルだった」という。「(西尾は)一番最初にオレに謝ってきた。(退場は)たまたま隆矢だっただけで、他の選手にもあり得ること。次に隆矢が闘える舞台を用意するために、僕らは勝ち続けなきゃいけない。隆矢が戻ってきた時に彼がチームを助けてくれると思っている」と清々しく言った。
この日の練習が始まる数時間前、自身の古巣でもある東京Vに所属する弟の山本丈偉が、ルヴァンカップの鹿児島ユナイテッド戦でプロ初ゴールを決めていた。威力あるミドルシュートの映像は山本も確認したようで「“オーッ”と声が出ました」とニッコリ。「僕も初スタメンは鹿児島戦だった(19年6月17日のJ2第17節にフル出場)のでなんか感慨深いです」と相好を崩した。
「弟も決めたので僕も決めないと」。期せずして体力を温存することになった山本は、次のUAE戦での得点を誓っていた。
(取材・文 矢内由美子)
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