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『ドラクエ』シリーズで微妙に違う「しんでしまうとは…」集 王様の容赦無さは共通?

マグミクス / 2023年6月6日 21時25分

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■『ドラクエ』の定番セリフ「しんでしまうとは……」の歩みに迫れ!

 国民的RPGと呼ばれて久しい『ドラゴンクエスト』シリーズ。幅広い層に知られている上に、作中には個性的なセリフが数多く盛り込まれているので、有名なセリフやフレーズがいくつもあります。「ゆうべは おたのしみでしたね」や「ぱふぱふ」など、聞き覚えがある人も多いのでは。

 そのなかでも特に忘れられないセリフのひとつは、全滅した後に王様から告げられる「しんでしまうとは なにごとだ!」でしょう。

 あまりにも有名なセリフですが、実は「しんでしまうとは なにごとだ!」は、シリーズ共通のセリフではありません。ロト三部作それぞれで、全滅後の「お叱り」が違っており、どのフレーズを覚えているかで遊んだ作品が分かるほど、その違いは明確です。どれだけ異なっているのか、「しんでしまうとは……」の歩みに迫ります。

●初代『ドラゴンクエスト』から始まる「しんでしまうとは……」の歴史

『ドラクエ』シリーズの原点となった、初代『ドラゴンクエスト』。始まりを刻んだだけでなく、ここから後の作品に受け継がれたものは多数あり、「しんでしまうとは……」もそのひとつです。

 初代から『ドラクエIII』までをまとめて「ロト三部作」とも呼ばれていますが、この三作品はいずれも王様がゲームの進行度を引継ぐ役目を担っています(「ふっかつのじゅもん」もしくは「セーブ」)。そうした関係からか、全滅した時は基本的に引継ぎを行った場所で復活します。

 とはいえ初代『ドラクエ』は、王様はひとりきり。そのため全滅すると「ラダトームの城」にいる王様の目の前で復活します。この時に告げられるのが、「しんでしまうとは なにごとだ!」です。

 死亡して落ち込んでいる時に、さらに厳しい言葉をぶつけられてしまうなんて、勇者からすれば踏んだり蹴ったり。とはいえ、勇者が世界を救うと期待しているのに、その道中で力尽きてしまうなんて……と愚痴をこぼしたくなる王様の気持ちも分かります。

●「しんでしまうとは……」のセリフが派生した『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』

 続編の『ドラゴンクエストII』では、パーティプレイの採用をはじめ、さまざまな面で変化が訪れました。それは、全滅後に王様から叱られるメッセージも同様です。

 本作で全滅した場合、王様から賜る言葉は「しんでしまうとは なさけない…」。「なにごとだ!」と強い口調で言われるのも堪えますが、「なさけない…」と失望されるのも辛いところ。人によっては、初代のセリフよりも大ダメージを受けることでしょう。

 しかも本作の主人公は、ローレシアの王子。ローレシアの城で復活した場合、父親から直々に「しんでしまうとは なさけない…」と告げられたら、心が折れてもおかしくないほど。その厳しさこそが愛情なのかもしれませんが、もうちょっと手心を加えて欲しいばかりです。

 なお、『ドラゴンクエストII』には王様が複数いますが、「しんでしまうとは なさけない…」という言い回しは共通です。だからこそ、ローレシアの王様に言われると余計に辛い……!

■定番セリフのバリエーションが一気に膨らむ『ドラクエIII』

『ドラクエIII』だと、基本は「ふがいない!」に。ただし、王様によって変わる場合が

●この多様性は喜ぶべき? さまざまな「しんでしまうとは…」が聞ける『ドラクエIII 』

 勇者ロトの伝説に深く迫る『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』。その冒険はさらに険しく、時に全滅する危機も訪れます。その場合、王様からは「しんでしまうとは ふがいない!」と言われてしまいます。

「なにごとだ!」から「なさけない…」となり、そして「ふがいない!」に着地。全滅した方の落ち度とはいえ、勇者の苦労はなかなか報われません。

 しかし『ドラクエIII』だと、時に王様次第で定番セリフが変わります。例えば、イシスの女王からは「しんでしまうとは かわいそう」と言われ、勇者の気持ちに寄り添ったような言い回しに。ささやかな気遣いが、心に染みわたります。

 叱咤ではないパターンでは、ラダトームの王様が口にする「しんでしまうとは あわれなり」というものもあります。なんだか達観した物言いですが、これも本人の人柄が窺えます。反面、かなりひどいのが、エジンベアの王様が放つ「しんでしまうとは なんといなかものじゃ」でしょう。死んだ上に立場まで見下され、勇者の不満も爆発寸前に違いありません。

「しんでしまうとは…」の前置きもなくなりますが、サマンオサの王様の場合は「そなたほどのものが やられるとは なんと おもいがけぬ!」と驚愕。王様にとって勇者は、自分を窮地から救ってくれた恩人なので、その強さを高く評価していたのでしょう。まさかという驚きで、「しんでしまうとは…」すら口にせず、率直な気持ちを吐露しています。

 最後に紹介するのは、王様ではありませんが、「ちきゅうのへそ」で勇者が死ぬとランシールにいる神官の前で目覚めます。その時、神官が「しんでしまうとは しかたのないやつじゃな!」と発言。怒られているのか、苦笑に近いのか、広い心で受け止めてくれているのか。受け止める側次第で色々と解釈できそうな点は、さすが神官と言うべきかもしれません。

* * *

「しんでしまうとは…」の一言だけでも、作品ごとに全く違う『ドラクエ』ロト三部作。しかも『ドラクエIII』は、バリエーションも豊かになりました。しかし、この定番セリフも『IV』以降はほとんどなくなり、一部にその名残りが見られる程度に。怒られるのは嫌ですが、なくなってしまうのも妙に寂しいものです。

(臥待)

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