仕事、育児。2人目の娘が生まれて「自分」の存在がこの世から消えた。自分を取り戻してくれた意外なアイテムとは
OTONA SALONE / 2024年3月13日 12時0分
日々が飛ぶように過ぎていく中、自分のあり方に漠然と迷う40代50代。まるでトンネルのように横たわる五里霧中ですが、そんな中「ほんのちょっとしたトライ」で自分のあり方を捉えなおすには、「最初の一歩」に何をしてみればいいのでしょうか。体験談をご紹介します。
ナツミさん
九州在住、39歳・公務員。同じ年の夫、10歳と3歳の娘と4人暮らし。
【私を変える小さなトライ #3】前編
2人目の娘が生まれて「自分」の存在がこの世から消えた。日々ルーチンを回すことで精いっぱい
はじめまして、ナツミです。4人家族の39歳ワーママです。確かに育児も仕事も、どちらも自分が望んで始めたことです。でも、3年前に2人めの娘が生まれてから、育児とフルタイムの仕事に忙殺されすぎて、しだいに自分がいったい何のために生きているのかわからなくなってしまいました。
自分が何かを欲しいと思ったり、何かにときめくこともなくなり、稼いだお金も生活費と育児費にほぼ消えて。あれ、私、いま何のために生活しているんだろう?とひっかかることはあっても、何にひっかかっているのかを真剣に考える時間がない状態です。
10歳になる娘は手がかからない子どもでしたが、3歳の娘は正反対。よく「親の声がけが子どもを伸ばす」というような話がありますが、「私の育て方なんか関係なく、もともと子どもがこういう状態で完成して生まれてきました!」と大声で叫びたいくらいに手がかかります。起きている間はずっとママ、ママと後を追われて、食事中もママの体に触ろうとしてどの瞬間もひざの上でごそごそして。毎食、子どもに食べさせながら、自分はスキをみてかきこむ状態です。
ありがたいことに夫が子ども好きな人で、お手伝いではなく「分担」として育児も家事も担ってくれています。それでも自分の時間はゼロ。恵まれているとは思うので恐縮ですが、やっぱりゼロはゼロなのです。
ここのところは朝6時半に起きて、夫が朝食とお弁当を作ってくれる間に私は身じたく。下の子を6時50分ごろから「機嫌よく起きてもらうために」いろいろがんばって、7時すぎから朝ごはん。子どもにしたくをさせ、8時20分に家を出て下の子を保育園に預け、出勤。夫は定時に上がれるので上の子の習い事の送迎を任せ、私は18時に退勤して下の子のお迎え。帰宅してすぐに娘2人をお風呂にいれて、出たら夕食を作って食べ、21時には2人を寝かせる、戦争のような毎日です。
とにかく21時に寝かせないと翌朝ぐずぐずと大変な目にあうので、自分はお風呂上りに下着も着る余裕がないまま、下の子の歯を磨きながら洗濯機を回しながら上の子の宿題の確認を夫に頼むような、いま自分が何をしているのか自分でもよくわからないことがしばしばでした。
さらに「異動」がとどめをさした。光栄なことではあるけれど、現実問題として「回らない」
そんな中、昨年の4月に異動したことで、私の疲弊度はとんでもないレベルになりました。より大きな業務を預かったことは嬉しいのですが、部下が増え、仕事にも慣れないので信じられないくらいに疲れて。
9時に出勤したら18時までノンストップで常時集中し、いっときも気を休めないで仕事を捌いていかないと終わりません。必ず18時で帰る私にとってすべての瞬間が「勝負」です。お昼休みも気分転換なんてとんでもない、デスクで夫が作ってくれたお弁当をかきこみながら、午後のミーティング資料を精読して、その流れで保育園のお知らせも一気に読んて必要なものをその場でポチらないと他にタイミングがありません。
正直、「いっそ倒れたほうが楽かな」とすら思いました。なまじ私が動けるから周囲も「できる」と思ってしまうのでしょう。きついと訴えても「みんなきついのは同じだよ…」って言われてしまうのです。運悪く、この大変さに共感してくれる育児中の女性も異動先におらず、心を無にして職場に行き家に帰って寝て、何も考えずに日々を繰り返す以外ありません。深く考えると周囲を呪ってしまうかもしれないので、目先のルーチンに集中していました。
思えば下の子が生まれてからは、日々の暮らしのなかで小さな喜びを感じる余裕や、子育てが楽しいと感じる瞬間すらありませんでした。食事だって自分が何を食べているのかを認識しながら食べた記憶がありません。振り返れば、昨年の夏から秋はノイローゼの状態でした。
つづき>>>15年憧れたロクシタンのシャンプーが「主語のなくなった自分」を一気に取り戻してくれた
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