血液は、心臓の左心房をスタート地点として、左心室、大動脈を通って、足先の毛細血管までいき、静脈を通って右心房、右心室へ戻ってきます。
こうして、血液が体をぐるりと回る時間が、約1分間です。
この1分の間に、血液は2つの大仕事をしています。
ひとつは、全身の細胞に栄養と酸素を送り届ける「配達の仕事」。
もうひとつは、いらなくなった老廃物を引き取る「清掃回収の仕事」。
私の考える「血流がよくなる」「血流が悪くなる」状態とは、血液が1分間に行うこれらの大仕事の充実度の良し悪しをあらわしています。
では、なぜ血流がよくなると病気を遠ざけることができるのでしょうか。
それは、血液が2つの仕事を立派に果たせるようになるからです。
血液は、あなたの体にある37兆個の細胞―つひとつに酸素と栄養を送り届け、老廃物を回収する。この配達と回収こそが「血流」です。すると、あなたの細胞は年齢に関係なく若々しく働いてくれます。
つまり、血流は私たちの体の働きを根本から支えているんです。
血流が悪くなると、血液は2つの仕事をうまくこなすことができなくなります。どんなときに血流が悪くなるかはのちほどくわしく説明しますが、一例をあげると、コレステロールが血管にたまってしまったケースなどがあります。