日本人初の東京D世界戦は熱い再戦 王者・阿久井が連勝に強気「立場も実力差も何も変わらない」
THE ANSWER / 2024年5月5日 17時56分
■Amazon プライム・ビデオで独占生配信
ボクシングのWBA世界フライ級(50.8キロ以下)タイトルマッチ12回戦が6日、東京ドームで行われる。5日は東京ドームホテルで前日計量が行われ、初防衛戦の王者・ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)と、世界初挑戦の同級3位・桑原拓(大橋)はともに50.7キロで一発パス。日本人史上初の東京D世界戦を務める2人が意気込みを語った。戦績は28歳の阿久井が19勝(11KO)2敗1分け、29歳の桑原が13勝(8KO)1敗。
2年10か月ぶりの再戦となる2人は、ともに一発で計量をパス。フェイスオフで火花を散らした。最後は両手でガッチリと握手。2021年7月、日本フライ級王者だった阿久井が桑原に10回TKO勝ち。初回と最終回にダウンを奪い、桑原は担架で運ばれた。「どちらが成長したか見せたい」と意気込む挑戦者に対し、王者は「立場も実力差も何も変わっていない」とリベンジを許す気はない。
1990年のマイク・タイソン―ジェームス・ダグラス戦以来34年ぶりの東京Dボクシング興行。メインイベントは、世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)と元世界2階級制覇王者ルイス・ネリ(メキシコ)の歴史的一戦だ。メインイベントを日本人が務めるのは初めてだが、世界戦4つのうち阿久井―桑原がトップバッター。ともに東京Dで世界戦を行う最初の日本人になる。
阿久井は「大きい会場ではあるが、場所は関係ない」と普段通り。今年1月に6度防衛中だった王者アルテム・ダラキアン(ウクライナ)に3-0の判定勝ちを収め、岡山のジム初となる悲願の世界王座奪取を果たした。
初の防衛戦となるが、プレッシャーは「特にない」と淡々。桑原との再戦も「何も考えていないと言ったらあれだが、無心でやってきたのでそれを出すだけ」とあくまで自分のボクシングに集中する。
フェイスオフ後には両手でガッチリと握手を交わした【写真:高橋学】
■桑原が勝てば日本ジム所属100人目の世界王者「こんなチャンスは絶対ない」
桑原はプロ14戦のうちデビュー戦の東京・大田区総合体育館以外、全て後楽園ホールで戦ってきた。4日にはIBF世界バンタム級1位・西田凌佑(六島)が王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)に判定勝ち。日本ジム所属選手99人目の世界王者になったため、桑原が勝てば100人目となる。「こんなチャンスはもう絶対にない。必ず掴み取りたい」と力を込めた。
前回の阿久井戦は、僅差の劣勢だった最終回に逆転を狙ったところでダウン。得意のスピード一辺倒だった自分を見直し、パワーもつけて戻ってきた。再起後は5連勝中。阿久井の世界王座奪取はリングサイドで観戦していた。今興行では、大橋ジムから自身を含め4人が世界戦に臨む。トップバッターとして登場する桑原は「東京ドームという大きい舞台、世界戦での再戦を凄く嬉しく思う。勝利で残りの3選手に繋げたい」とリベンジを誓った。
○…興行はAmazon プライム・ビデオにて「Prime Video presents Live Boxing」の第8弾として独占生配信される。井上と阿久井―桑原戦のほか、WBO世界バンタム級5位・武居由樹(大橋)が王者ジェイソン・マロニー(オーストラリア)に世界初挑戦。尚弥の弟のWBA世界同級王者・井上拓真(大橋)が同級1位・石田匠(井岡)との2度目の防衛戦に臨む。同じ興行で世界戦4試合は国内最多3試合を超える史上最大規模となる。(THE ANSWER編集部)
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