新任マネジャーが手こずる"困った部下"8タイプ 私的な問題への介入は状況を悪化させる可能性
東洋経済オンライン / 2023年12月19日 6時50分
「できる社員」から「新任マネジャー」へのステップアップは、多くの人が想像する以上に大きな変化です。十分な経験やトレーニングを積まないままに取り組むと、せっかくの昇格が試練の連続になりかねません。
たとえば「問題のある部下をどうマネジメントするか」も難しい課題でしょう。ローレン・B・ベルカー氏らの著書『マネジャーの全仕事 いつの時代も変わらない「人の上に立つ人」の常識』から一部を抜粋し、私生活や態度に難のある部下のマネジメントについて考えます。
私生活の問題への介入
部下の中には、私的な問題のせいで勤怠や業績が悪化する人も出てくる。アルコールや家庭の問題などはマネジャーの仕事とは無関係だと思っているなら、それは甘い。
【図で見る】新任マネジャーが特に手こずる部下は攻撃タイプ、おどけるタイプ、ほかには?
ただし、マネジャーだからといってどんな問題でも解決できるわけはない。こうした問題に対処すべく、従業員支援プログラムを用意している先進的な企業もある。
よほどの大企業を除いては、社外のサポート機関と連携する形になる。こうした従業員支援プログラムには専門職が関わっており、地元の支援団体などについての知見もある。
従業員の私的な問題をすべてマネジャーの自分が解決できると考えるのは馬鹿げている。自分の専門性を超えた問題に対応しようとして、状況を悪化させてしまうリスクがある。
マネジメント業務として適切な範囲から逸脱しないことも、マネジャーの責任だ。部下の個人的な問題にかまけて、業務目標の達成に支障をきたしてはならない。人助けは崇高ではあるが、あなたは支援のプロではない。
さらに、アメリカのほとんどの州では、法令により個人的なアドバイスはマネジャーの職権として認められていない。
数年前にソルトレークシティのコンピューターメーカーで起きた事例だが、組み立てラインの作業員が2回に1回は遅刻しており、40〜50分遅れることもあった。
さらに仕事の精度も低い状況が数週間続いたため、上司がその従業員と話したところ、従業員は謝罪して言った。
「託児所の開始時刻がよく遅れていて、子どもを入り口に放置して仕事に来るわけにいかないのです」。施設の状況に不安があるため一日中、子どもが心配で、業務に悪影響が出ている、とのことだった。
上司は言った。「いい方法があるわ。私の子どもの通っている託児所を使えばいいでしょう。開始が1時間早いのよ。これで遅刻もなくなるし、業務中に心配しなくてよくなるわ。そうしなさいよ」。
この記事に関連するニュース
-
部下のやる気を削ぎ、離職させてしまう…デキる上司ほどやらかす"最適なアドバイス"で部下を潰すセリフ
プレジデントオンライン / 2024年5月14日 7時15分
-
部下の90%が動く、今日からできる「話し方改革」 部下のタイプに合った従いやすい指示の出し方
東洋経済オンライン / 2024年5月8日 7時50分
-
若手を怖がるのではなく、理解せよ――パワハラにならない「やる気の出させ方」
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年5月1日 9時10分
-
もうすぐ退職なのに「あと1ヶ月だけ」と、上司に退職日を“延長”されました! これって「違法」じゃないんですか? 次の仕事が決まってるので困ります…
ファイナンシャルフィールド / 2024年4月30日 4時40分
-
ちょっと実績を出しただけで「自信満々」からの大失敗で「地獄の谷」に落ちた新米部下…上司がとるべき「正しい対処法」とは【マネジメントのプロが解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年4月22日 11時0分
ランキング
-
1「育休1年+時短勤務で昇進もしたい」は正気の沙汰ではない…「子持ち様VS非子持ち様」の対立が起きる根本原因
プレジデントオンライン / 2024年5月18日 6時15分
-
2消えゆく「回転レストラン」…80年代には全国50店→再開発・老朽化で数店舗に
読売新聞 / 2024年5月18日 15時0分
-
3「株価暴落」引き起こしてしまう意外な"きっかけ" 金融危機のきっかけとなった市場急落のケース
東洋経済オンライン / 2024年5月18日 8時40分
-
4血圧・血糖値・コレステロール値…良くない結果に肩を落とすも「健診の数値は気にしなくていい」ってどういうこと?【有名医師が助言】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年5月18日 10時0分
-
5庶民は買えない!?マンション高騰は続くのか? 今後のインフレで日本の不動産はどうなるのか
東洋経済オンライン / 2024年5月17日 19時30分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください