高速道路マニアが行く豪州「レンタカーの旅」 メルボルン西郊「高速の乗り方」から観光まで
東洋経済オンライン / 2024年3月25日 12時0分
料金の支払いは、料金所の代わりとなる特定の地点でクルマのナンバーが撮影され、あらかじめ登録した口座から引き落とされる仕組みになっている。登録していないとクルマのナンバーから住所が特定され、請求書が届くということだ。
FREE WAYとHIGH WAY
事前に日本で購入したオーストラリアの道路地図を見ると、「M」が頭につく道路は、都市周辺の高速道路であることはわかるが、それ以外に「A」が頭についた道路が地方へと延びており、それには「HIGH WAY」の名前が付与されていた。
これも高速道路だと思って走り始めたが、実際に「M1」から「A1」に入ってみると、一般道路との交差点が出てくるし、街中に入ると信号もある。つまり、名前はHIGH WAYとなっているが、日本で言えば一般道路ということになる。
ただ、驚いたのが、M(=高速道路)の最高速度がおおむね時速100kmであるのに対し、一般道も市街地を除けば時速100kmとなっていることだ。高速道路も一般道も最高速度は同じという、日本ではなかなか想像しづらい状況になっているのである。
実際に走ってみると、一般道と言っても街を離れれば民家も店舗も一切なく、周囲にはどこまでも広がる牧場や森林があるだけで、時速100kmで走ってもまったく問題ない。ヨーロッパでは、高速道路の最高速度が時速120~130km、一般道が時速90km程度ということが多いので、その違いが新鮮だった。
ただし、オーストラリアでは州ごとに法律が異なるせいもあり、最高速度は地域によって異なっている。メルボルンのあるビクトリア州では、最高時速が100kmの高速道路しか走らなかったが、シドニー近郊ではニューサウスウェールズ州と州が変わるため、表示は時速110kmであった。
初日はM1から「B100」号線、通称「グレートオーシャンロード」と呼ばれる海岸沿いの風光明媚な路線を走り、見どころをチェックしながら西へ。夏から秋に入ったばかりの平日であったが、観光地や観光スポットのある街の中では、観光客の姿が多かった。
この道からケープ・オトウェイという古い灯台のある岬へ入る脇道の途中で、野生のコアラを見つけたのは僥倖(ぎょうこう)だった。大きさから見てまだ子どもで、道路沿いのユーカリの高木の枝にしがみついて寝ている様子は、本当にかわいらしかった。
この日は、500kmあまりを走り、海沿いのポートランドという小さな街のモーテルに宿泊した。運転者が泊まることを前提に運営されるモーテルは、アメリカに多い印象が強いが、オーストラリアやニュージーランドの街々でも、多数見かける。
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