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全員カモ!?激安商品売る企業「不都合な真実」 安物買って後悔しないための「金融リテラシー」

東洋経済オンライン / 2024年4月19日 10時30分

ところが、意思決定科学者のシェーン・フレデリックと同僚の研究によって、消費者は実際には機会費用を考慮しない場合が多いことが判明した。

ある実験では、大学生にスクラッチ式宝くじで1000ドルが当たり、新しいステレオセットを買うことを想定させた。被験者は、700ドルのセットか、アンプとCDチェンジャーの性能が上回るよく似た1000ドルのセットのどちらかを選べる。無作為に選んだ参加者の一部には、別の情報を伝えた。安いほうを買えばおつりの300ドルはもらえるという事実だ。

事実を知らされた被験者の86%が安いセットを購入した。事実を知らされなかった被験者の70%も安いほうのセットを購入した。事実を知らされずに高いステレオを買った被験者は、機会費用を十分考慮しなかったことになる。

チェスの名人はこうして最善手を打つ

何かを判断するときには「効率」にとらわれすぎず、質問する機会を探るべきだ。いい質問をするには、相手の返答を注意深く聴いて、あいまいで回避的な情報をもって確認できたと解釈しないよう気をつけなければいけない。

だが、どんな質問をしたらいいかがわからないかもしれない。一番役に立つ質問は、その状況に合っていて、今まで知らなかった隠し扉のありかを教えてくれるような質問だ。

以前、チェスのグランドマスターであるジェイコブ・アーガードが主催するチェス・プレイヤー向けの合宿に参加したことがある。アーガードは参加者に、自分の番が来たら、次の3つの質問をするよう伝授する。

「最悪な場所に置かれた駒はどれか」

「弱点はどこにあるか」

「相手は今、何を考えているか」

この質問をすると、最善の手がぐっと見つけやすくなる。私たちも同じように、重要な状況で用いるべき、質問のリストを用意しておくべきだ。

何かが足りないような気がするが、それが何かわからないときや、もっと情報が欲しいが、具体的な懸念事項が浮かばないときは、次のような質問を頼りにしよう。

①「ほかにお話しいただけることはありませんか?」

②「どんな情報があれば考えが変わりますか?」

③「もっといい選択肢はどれですか?」

ダニエル・シモンズ:心理学者

クリストファー・チャブリス:心理学者

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