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「飲みニケーション」が若者に嫌われる3つの理由 お酒を楽しむか、親交を深めるかの使い分け

東洋経済オンライン / 2024年5月1日 7時50分

コロナ禍で激減した「飲みニケーション」がビジネスの現場で復活しているが、若者たちには不満があるようだ(写真:Fast&Slow/PIXTA)

「優しく接していたら、成長できないと不安を持たれる」
「成長を願って厳しくしたら、パワハラと言われる」

ゆるくてもダメ、ブラックはもちろんダメな時代には、どのようなマネジメントが必要なのか。このたび、経営コンサルタントとして200社以上の経営者・マネジャーを支援した実績を持つ横山信弘氏が、部下を成長させつつ、良好な関係を保つ「ちょうどよいマネジメント」を解説した『若者に辞められると困るので、強く言えません:マネジャーの心の負担を減らす11のルール』を出版した。

本記事では、若者が「飲みニケーション」を嫌う3つの理由と、今後マネジャーが意識するべき点について、書籍の内容に沿って解説する。

「飲みニケーション」を嫌う3つの理由

新型コロナウイルスの影響で激減した「飲みニケーション」。このコミュニケーションのやり方がビジネスの現場において復活している。これを読んでいる方の中にも、同僚やお客様と飲みに行く機会を増やしている人も多いだろう。

そのため、まず大前提としてお伝えしたいのは、飲み会がまた増えているということは、社会の中で「飲みニケーション」が今なおその価値を認められているということである。しかし、それは「飲みニケーション」の全肯定を意味しない。経営コンサルタントとして現場で接する若者たちから、不満の声もよく耳にしている。

その理由を大別すると3つだ。

(1)コスパ/タイパが悪い
(2)エンゲージメントが落ちる
(3)プライベートと仕事を分けたい

まず「(1)コスパ/タイパが悪い」について解説する。

楽しむためならともかく、一緒に働いている人と「親交を深める/関係を築く」のに「飲みニケーション」はコスパ/タイパが悪すぎるという意見だ。より具体的な意見として、次のようなものがあった。

「2時間の飲み会よりも、15分の打ち合わせとか、対話を8回やったほうが圧倒的に効果が高い」

「単純接触効果って言うじゃないですか。心理学の本に書いてあります」

つまり、飲み会の目的が関係構築だったり、職場の雰囲気をよくすることであれば、数千円・数時間を使って飲み会をするよりも「他にもっと効果的な方法がある」と考えているのである。

お酒で認知能力、状況判断力が落ちたらどうなるか?

次に「(2)エンゲージメントが落ちる」についてだ。個人的な意見だが、とても気持ちがわかる。

エンゲージメントとは、組織に対する愛着心のことを意味する。昭和の時代であれば、重視されていたのは忠誠心(ロイヤルティー)であった。だから上司から「飲みに行くぞ」と言われたら、「わかりました」「ありがとうございます」と二つ返事で応じるのが、忠誠心の高さを示す証しだった。

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