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中南米カリブ海成長率は1.9%に減速予想、投資が期待外れ=世銀

ロイター / 2024年10月10日 11時59分

 10月9日、世界銀行は9日発表した報告書「公平性と成長のための富への課税」で、2024年の中南米とカリブ海地域(LAC)の域内総生産(GDP)伸び率予想を前年比1.9%に上方修正した。写真はインドネシア・バリ島のヌサドゥアで2018年10月撮影(2024 ロイター/Johannes P. Christo)

Rodrigo Campos

[9日 ロイター] - 世界銀行は9日発表した報告書「公平性と成長のための富への課税」で、2024年の中南米とカリブ海地域(LAC)の域内総生産(GDP)伸び率予想を前年比1.9%に上方修正した。ただ、依然23年の2.1%を下回る見通しである上、25年予想は2.6%と、従来よりも0.1%ポイント下方修正した。

世銀は、LACがこれまでサプライチェーン(供給網)の世界的変化に伴う成長機会を逃しており、鈍い成長にとどまっていると懸念を示した。

報告書によると、公的投資と民間投資がいずれも依然期待外れとなっている。企業が事業拠点を近隣地域に再配置するニアショアリングや、友好国に設置するフレンドショアリングによって得られるはずの成長機会が生かされず、その要因になっているのは資本コストの高さや教育水準の低さ、インフラの不整備、社会不安だ。

24年の域内成長率予想は4月が1.6%、6月が1.8%。最新予想で1.9%に加速しているものの、LACの2大経済大国のメキシコとブラジルはそれぞれ1.7%(23年3.2%)、2.8%(同2.9%)に減速する見通しだ。

一方で、アルゼンチンとハイチの2国に限っては24年にマイナス成長が見込まれている。こうしたことからLACの25年経済は国によって成長ペースがまちまちとなる見通し。

また報告書によると、地域全体にわたって貧富の差が依然激しく、長期的に国全体の経済を押し上げる生産的投資に対する高い税金が成長を抑制している。政府が慢性的な財政資金不足に陥っていることもあり、財源拡大のため富裕層への課税が選択肢に上がるとみられるが、世銀は課税を慎重に行う必要があると強調している。

金融資産は移動や隠蔽が容易で、追跡には大規模な国際的調整が必要となる。ただ、LACでは富裕層の資産は80%が不動産という。

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