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鈴木孝幸が0秒03差で3位死守、3個目メダル…3年ぶり3分切り3本の指でポーズ

読売新聞 / 2024年9月4日 18時35分

競泳男子200メートル自由形で銅メダルを獲得した鈴木孝幸(3日、パリ郊外で)=木佐貫冬星撮影

 3日に行われたパリパラリンピック競泳の男子200メートル自由形(運動機能障害S4)決勝で、鈴木孝幸(ゴールドウイン)が2分55秒17をマークして銅メダルをつかんだ。自身のパラ通算獲得メダル数を13個に伸ばした。男子50メートル背泳ぎ(運動機能障害S5)決勝で田中映伍(東洋大)が自身の持つ日本記録を0秒37更新する36秒24で6位、日向楓(中大)が7位。男子100メートルバタフライ(運動機能障害S10)決勝で南井瑛翔(近大)が6位、男子200メートル個人メドレー(視覚障害SM13)決勝で斎藤元希(スタイル・エッジ)は8位だった。

 まさに紙一重の銅だった。4位とはわずか0秒03差。最初はクールに喜んでいた鈴木も時間がたつにつれて口調に熱が帯びる。「200メートルの距離で0秒03差。だんだん実感がわいて興奮してきた。メダルを取れた側でよかった」。今大会では金、銀に続くメダル獲得。左手の3本の指で「3個目」を示すポーズを作って喜んだ。

 周囲のマークから外れる一番端のレーンで泳ぐため、予選はあえてペースを落として3分5秒23の全体7位で通過。決勝は狙い通りの第1レーンで泳ぎ、周りとの駆け引きを気にせず淡々と想定したラップタイムを刻んだ。50メートルでは積極的に飛ばしてトップに立ち、折り返しは3位。後半も粘りの泳ぎを続け、最後はタッチ差でメダルをもぎ取った。

 金メダルを取った50メートル平泳ぎは、ひじから先のない右腕をより内側からかき始める左右非対称な泳ぎを磨いて記録を縮めた。この自由形も「本当にちょっとの差」という左手の位置を変えた工夫が生きていた。鈴木にとって長い左手と、その3本の指でいかに水をとらえるかが生命線。パリ・パラに向けては、水面から上げた左手の位置がなるべく下がらないように泳ぎを修正。「高い所から水をかけるから推進力が増す」。この推進力が後半の余力を生み、失速を抑えて東京大会以来となる3分を切るタイムで泳いだ。

 5日には若手とともに混合200メートルメドレーリレーに臨む。一人でメダルを量産しているが、「努力が実る成功体験を若手にも経験してもらいたい」。チームの中心で仲間を鼓舞する役割も果たしていく。(森井智史)

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