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札幌の路面電車は所要1時間のループ線…冬の風物詩「ササラ電車」も圧巻です

読売新聞 / 2025年1月10日 9時32分

冬場にはササラ電車も大活躍。主に降雪時や始発電車の前に走り、安全運行を支えている

 今回の鉄フォトは札幌市路面電車です。

 1918年に「札幌電気軌道」として開業し、最盛期の64年には約25キロの総延長を誇りましたが、市営地下鉄の開業や自動車の普及などで路線は順次廃止され、74年には8.5キロまで短縮しました。2015年に西4丁目―すすきの停留場間を結ぶ区間約0.4キロが42年ぶりに復活し、ループ化運行を開始。内回りと外回りがあり、いずれも約1時間かけて1周します。

 沿線には住宅街や学校、病院などの公共施設があるほか、道内最大の歓楽街・ススキノや大通公園、藻岩山の展望台などにも行けるので、通勤・通学客や観光客で車内はにぎやかです。

 車両は9形式36両あり、60年以上前に製造された車両から最新の低床型車両など様々な路面電車が行き交うので、乗っても撮っても飽きることがありません。冬の風物詩、ササラ電車も5両在籍しています。長さ約30センチの竹を割って束ねた「ササラ」と呼ばれるブラシを回転させ、線路上の雪を豪快にはね飛ばしながら進む光景は圧巻です。

 撮影地は「ニッカウヰスキー」の巨大看板が輝くすすきの交差点です。札幌らしい風景が写真に残せるとあって、国内外の観光客が立ち寄る記念撮影スポットにもなっています。そんな雑踏や歓声が響く街角を路面電車がゆっくりと進んでいきました。(東京写真部 鈴木毅彦)

 ※鉄道写真撮影の際のお願いです。マナーを守って安全に撮影しましょう。

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