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アップルを独禁法違反で提訴、米司法省 iPhone巡り

ロイター / 2024年3月22日 5時3分

米司法省と15州・ワシントンDCは21日、アップルを独占禁止法(反トラスト法)違反の疑いで提訴した。2019年10月撮影(2024年 ロイター/Mike Segar)

[ワシントン 21日 ロイター] - 米司法省と15州・ワシントンDCは21日、アップルを独占禁止法(反トラスト法)違反の疑いで提訴した。スマートフォン「iPhone」などの製品の支配的地位を利用し、消費者や開発者、小売業者などから不当に高額な収入を得ているほか、競争を阻害していると主張した。

ガーランド司法長官は声明で「企業が独禁法に違反しているために消費者が高い価格を支払う必要はない」とし、「この状況を放置すれば、アップルのスマホ市場における独占がさらに進むことになる」という認識を示した。

司法省は、iPhoneの価格が最高1599ドルに達し、アップルは業界内のどの企業よりも大きな利益を上げていると指摘。また当局者によると、アップルはソフトウエア開発企業やクレジットカード会社、さらには競合のグーグルなど様々な企業に対し水面下で請求しているという。

また、ある当局者は「救済措置は損害に合わせて調整しなければならない。この損害は裁判で証明される必要がある」と言及。「構造的な救済も衡平法による救済措置の一種」とし、何らかの形でアップルの分割や規模縮小の可能性があることを示唆した。

88ページに及ぶ訴状によると、訴訟では「アップルの反競争的かつ排他的な行為からスマホ市場を解放し、スマホ価格を引き下げ、開発者に対する手数料を引き下げるために競争を回復する」ことに焦点を当てるとした。    

米国はこの訴訟の中で、アップルが競合他社を妨害するために自社製品を不利なものにしていると非難。アップルがスマートフォン間の競争を激化させるような技術を抑制する仕組みを使っていた例として、複数のアプリの機能を一つに集約する「スーパーアプリ」、クラウドストリームゲームアプリ、メッセージングアプリ、スマートウオッチ、デジタルウォレットの5つを挙げた。

例えば、米国はアップルが競合するメッセージングアプリやスマートウオッチをアップル製の携帯電話でスムーズに動作させることを難しくしたと主張。また、ゲームのストリーミングサービスに関するアップルのアップストアポリシーが競争を阻害したとしている。

司法省が具体的にどのような変更を求めているのかは不明。訴状では裁判所に対し、アップルがアプリの配信、契約、プライベートソフトウエアインターフェースの使用を巡る管理を通じて競合他社を弱体化させることを禁止し、「アップルの違法行為によって影響を受けた市場の競争条件を回復させるために」その他必要な命令を出すことを求めた。

バイデン政権はこれまでにアルファベット傘下のグーグル、メタ・プラットフォームズ、アマゾン・ドット・コムのハイテク大手を独禁法違反で提訴しており、アップルもこれに加わった格好だ。

アップルは声明で「この訴訟はわれわれの存在と、熾烈(しれつ)な競争市場においてアップル製品を際立たせるというわれわれの基本理念を脅かす」とし、争う構えを鮮明にした。

ニュースを受け、アップルの株価は3.6%下落した。

アップルを巡っては、欧州委員会も4日、欧州連合(EU)競争法に違反すると判断して制裁金18億4000万ユーロ(20億ドル)を科すと発表した。音楽ストリーミングサービスを巡り、自社のアプリ市場「アップストア」以外での支払い方法をユーザーに通知することを妨害したと判断した。

*内容を追加して再送します。

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