ユーロ圏10月総合PMI速報値は49.4、コロナ危機再燃で50割れ
ロイター / 2020年10月24日 0時10分
[ロンドン 23日 ロイター] - IHSマークイットが発表した10月のユーロ圏購買担当者景気指数(PMI)速報値は、総合指数が49.4と前月の50.4から低下し、景況判断の分かれ目となる50を再び割り込んだ。欧州が新型コロナウイルス感染拡大第2波に見舞われる中、景気が二番底に陥る懸念が高まっている。
ロイターがまとめた市場予想(49.3)をわずかに上回った。
新型コロナウイルス流行を抑制するための新たな措置により、サービス部門で多くの企業が営業の制限を余儀なくされた。
サービス部門PMIは前月の48.0から46.2へ低下した。予想は47.0だった。
IHSマークイットのチーフ・ビジネス・エコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「ユーロ圏は新型コロナ第2波により企業活動が再び落ち込み、景気が二番底を迎えるリスクが高まっている」と指摘した。
INGのバート・コリン氏は「感染拡大第2波が経済に一段の重しになっていることが確認された。第4・四半期に二番底に陥る公算が高まっている」と指摘。キャピタル・エコノミクスのジャック・アレン・レイノルズ氏も「感染拡大第2波と感染抑制策で経済が大きな圧迫を受けていることが改めて示された」と述べた。
総合指数の雇用指数は前月の47.7から48.1へ上昇した。
新型コロナの感染率が上昇し死者が増加する中、楽観的な見通しは後退。サービス部門では事業見通し指数が59.2から54.6へ低下し5月以来の低水準となった。
一方で製造業PMIは53.7から54.4へ上昇し、2年2カ月ぶりの高水準を記録した。市場予想の53.1も上回った。
総合指数の算出に用いられる生産指数は57.1から57.8へ上昇し2018年初め以来の高水準となった。
製造業では堅調な需要を背景に製品価格指数が49.6から50.2へ上昇し、2019年半ば以来初めて50を上回った。
ウィリアムソン氏は「再びリセッション(景気後退)に陥るとの見通しにより欧州中央銀行(ECB)は一段の金融緩和圧力に直面し、各国政府に対して新型コロナ抑制策の影響を緩和する声が強まる」との見方を示した。
この記事に関連するニュース
-
NY市場サマリー(23日)円が対ユーロ・ドルで下落、利回り低下 株続伸
ロイター / 2024年4月24日 7時6分
-
ユーロ圏総合PMI、4月速報値は51.4に急上昇 サービス好調
ロイター / 2024年4月23日 18時56分
-
英総合PMI、4月速報値は11カ月ぶり高水準 コスト上昇も加速
ロイター / 2024年4月23日 18時20分
-
インド4月総合PMI速報値は62.2、14年ぶり高水準 旺盛な需要で
ロイター / 2024年4月23日 15時59分
-
第1四半期のGDP成長率は前年同期比5.66%、内需に陰り(ベトナム)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月5日 0時0分
ランキング
-
1なぜ歯磨き粉はミント味? ヒット商品の誕生には「無駄」が必要なワケ
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年4月26日 8時0分
-
2突然現場に現れて「良案」を言い出す上司の弊害 「気になったら即座に直したい」欲求への抗い方
東洋経済オンライン / 2024年4月26日 8時0分
-
3濃口醤油と淡口醤油、塩分が高いのはどっち?…醤油の「色の濃さ」と「味の濃さ」の知られざる関係
プレジデントオンライン / 2024年4月26日 8時15分
-
4「加賀屋」50歳の元若女将が選んだ"第2の人生" 震災からの復興への道、仕事術について聞く
東洋経済オンライン / 2024年4月26日 12時0分
-
5円安、物価上昇通じて賃金に波及するリスクに警戒感=植田日銀総裁
ロイター / 2024年4月26日 18時5分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください