アジア株式市場サマリー:引け(24日)
ロイター / 2020年4月24日 20時23分
[24日 ロイター] - 中国株式市場は下落。新型コロナウイルスの感染拡大への懸念が根強かった。ただ中国当局が追加の景気支援策を導入していることが、下支え要因となっている。
ウエストパックのアジアマクロ戦略担当、フランシス・チェン氏は、中国人民銀行(中央銀行)が標的型中期貸出制度(TMLF)金利を引き下げたことについて、「すでに様々な低金利の資金調達手段があり、中期貸出制度(MLF)に代わる低金利の融資制度というTMLFの役割は薄れている」と指摘した。
光大証券はリポートで、中国政府は、新エネルギー車(NEV)向けの補助金延長などを通じて、内需喚起策を強化していると指摘した。
同社は、A株に相対的に割安感が出ており、長期の投資家が段階的に買いを入れている可能性があると指摘している。
中国国家衛生健康委員会の発表によると、23日時点の中国本土での新たな新型コロナウイルス感染者は6人で、前日の10人から減少した。
香港株式市場も下落。新型コロナ感染症の治療薬の開発が遅れているとの懸念が浮上したことや、米国の経済指標が弱い内容となったことが嫌気され、他のアジア株に連れる形で値を下げた。
シンダ・インターナショナルは、香港上場企業の業績が総じて予想を下回っていると指摘。割安感から香港株に買いが入る余地が低下する可能性があると指摘。中国の財政・金融政策の履行状況に注目する必要があるとも指摘。世界経済の見通しが不透明になっており、内需喚起が政策の焦点になるとの見方を示した。
ソウル株式市場は反落して引けた。米欧の低調な経済指標を受け、新型コロナウイルスの感染拡大による経済的打撃への懸念が高まった。
総合株価指数(KOSPI)は1.34%安と1週間超ぶりの大幅安となった。今週は1.33%安。前週まで4週続伸していた。
大信証券のアナリストは、新型コロナウイルス治療薬の治験結果が期待外れだったため、感染拡大収束への期待が後退し、株価の値動きが荒くなったとの見方を示した。
外国人投資家は2072億ウォン(約1億6794万ドル)相当の売り越し。
出来高は9億2213万株。取引された900銘柄のうち、上昇は167銘柄。
シドニー株式市場は上昇して引けた。週間では今月初めての下落となった。投資家は新型コロナウイルスの感染拡大による経済的打撃が反映される見込みの企業決算に注目している。
S&P/ASX200指数は週間では4.5%安となった。
エネルギー株指数<.AXEJ>が上げを主導し2%高。原油価格の反発が支えた。ただ週間では続落となった。
CSL
メソブラスト
鉱業株指数<.AXMM>は1.6%高。BHPグループ
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