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デンソーの今期営業益予想87%増、政策保有株は全株売却継続

ロイター / 2024年4月26日 13時55分

 4月26日、デンソーは、2025年3月期の連結営業利益(国際会計基準)が前期比87.6%増の7140億円になる見通しと発表した。写真は愛知県刈谷市で撮影、提供写真(2024 ロイター/デンソー)

Maki Shiraki

[東京 26日 ロイター] - デンソーは26日、2025年3月期(今期)の連結営業利益(国際会計基準)が前期比87.6%増の7140億円になる見通しと発表した。合理化努力が寄与し、予想通り達成すれば過去最高益となる見込み。林新之助社長は、株式を保有する各社との対話を重ねて政策保有株の全株売却を続ける方針を明らかにした。

林社長は決算会見で、持ち合い株の解消は産業界全体の競争力を高めるために重要とし、今後も「目指す形に向けて関係各社と会話を深めることを継続していく」と述べた。

会見に同席した松井靖副社長も、政策保有株売却について「基本的には一部持つということはなく、全株を売却していく方向」と語り、企業と資本関係がなくても、技術力や製品競争力を評価して「ちゃんとビジネスができていることが大事だ」と指摘。売却で得た資金は技術開発やM&Aなど成長投資に振り向けるとした。

デンソーは3月、豊田自動織機の全株を売却する方針を発表。需給悪化や株価への影響を避けるため、株式売却は10回に分割し、最大2年半かけて行う。

<今期は過去最高益見通し>

今期営業利益予想の7140億円は、IBESがまとめたアナリスト15人の予想平均値7309億円をやや下回る。営業利益のこれまでの過去最高は23年3月期の4261億円だった。

デンソーの売上高は5割超をトヨタ自動車グループ向けが占める。足元では電気自動車(EV)の成長が鈍化し、トヨタが強みとするハイブリッド車(HV)は堅調に推移している。

林社長は、世界的なEV需要の減速は「想定の範囲内」の動きと述べ、中長期的にEV需要は伸びるとみるが、今後EVやHVなどの販売構成比率がどのように変化しても柔軟に対応できる準備は整っている、と話した。

今期の売上高に相当する売上収益は前期比2.9%増の7兆3500億円、純利益は同68.2%増の5260億円をそれぞれ見込んでおり、予想通りに着地すれば過去最高をいずれも更新する。

今期は前期に計上した燃料ポンプ不具合による品質関連費用の影響がなくなるほか、賃上げなどのコスト増を受けた価格転嫁も寄与する。今期予想の前提為替レートは、1ドル=145円(前期は144.6円、1ユーロ=155円(同156.8円)に設定した。

24年3月期(前期)の営業利益は10.7%減の3805億円だった。電子部品の高騰や品質関連費用のほか、ダイハツ工業や豊田自動織機の認証取得不正に伴う車両出荷停止が響いた。

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