欧州委、コロナ緊急局面は脱却 検査・監視の新体制提言
ロイター / 2022年4月27日 15時35分
4月27日、欧州連合(EU)欧州委員会は、域内では新型コロナウイルス感染症流行が緊急的な局面を既に脱したとし、新たな局面に合わせてウイルス検査の対象を絞り、流行の監視は季節性インフルエンザに似たサンプルベースにすべきだとの提言を用意している。写真は昨年12月、マドリードで撮影(2022年 ロイター/Javier Barbancho)
[ブリュッセル 26日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会は、域内では新型コロナウイルス感染症流行が緊急的な局面を既に脱したとし、新たな局面に合わせてウイルス検査の対象を絞り、流行の監視は季節性インフルエンザに似たサンプルベースにすべきだとの提言を用意している。27日に採決予定の原案をロイターが確認した。
ウイルス検査は全員検査型ではなく、コロナ重症化のリスクがあって感染者の近くにいる人や、医療従事者や、ぜい弱な層に日常的に接する介護職など、検査を優先するグループを区切ることを提案。ウイルス監視では、一定数のサンプルを集めて、新たな変異株を見つける遺伝子研究に新たに焦点を当てるべきだとしている。
重症化することの少ないオミクロン株が流行の主流になり、EUでの3回目までのワクチン接種も人口の半分に達し、域内の免疫獲得率は7割を超えたとされる。新規感染数は緩やかに減っており、コロナ関連死も減少。このため、EUとして向こう数か月でコロナ感染症の新たな管理方法を進めるとしている。
ただ、コロナウイルスが撲滅されているわけではなく、新たな変異種出現の可能性は高いと指摘。感染が再び増加することも考えられるとし、EU各国政府に対し、警戒を怠らず、必要になれば緊急措置を復活させる準備をしておくよう勧告している。
世界保健機関(WHO)はコロナの大流行はまだ終わっていないとの立場。コロナ流行の状況を巡る公的な認定は、保険業界やワクチン製造業界をはじめ幅広い部門にとって法的に大きな意味を持つ。
*見出しの体裁を整えて再送します
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