午後3時のドルは小幅高151円後半、一時約34年ぶりの円安水準
ロイター / 2024年3月27日 15時53分
3月27日、午後3時のドルは、前日のニューヨーク市場終盤(151.55/58円)から小幅高の151円後半で推移している。写真は米ドル紙幣。2021年11月撮影(2024年 ロイター/Murad Sezer)
Mariko Sakaguchi
[東京 27日 ロイター] -
午後3時のドルは、前日のニューヨーク市場終盤(151.55/58円)から小幅高の151円後半で推移している。月末絡みのフロー主導でドルは一時151.97円付近と約34年ぶりの高値を付けた後、政府・日銀による為替介入への警戒感から上げ幅を縮小した。
東京市場は151円半ばで取引を開始。月末のスポット応当日に伴い仲値にかけて、ドルは売り買いが交錯。「期末絡みの国内輸出企業による売りが相応にでていた」(国内銀の為替セールス担当)という。
ドルはその後じりじりと上昇し、151.97円付近と1990年以来の高値を付けた。月末や四半期末のフロー主導のドル買いが対主要通貨入ったほか、投機的なドル買い/円売りも追随したとみられる。また、田村直樹日銀審議委員の講演が思ったよりもタカ派的でなかったと受け止めれられたこともドルの買い戻し材料となったもよう。
ただ152円を目前にドルは151円半ばまで失速した。鈴木俊一財務相による円安けん制発言に加えて、足元の米長期金利が4.23%付近と前日の終値水準とほぼ横ばいで推移するなど「ここから上を追って攻めていくという雰囲気ではない」(オーストラリア・ニュージーランド銀行の外国為替・コモディティ営業部ディレクター、町田広之氏)という。
政府・日銀による為替介入への警戒感が一段と広がっている。3月19日の日銀金融政策会合以降、日米金利差は縮小しているのにもかかわらず、ドルは上昇している。
町田氏は「日米金利差の観点からみるドル/円のフェアバリューは150円ちょうど。(足元のドルの水準は)明らかにファンダメンタルズと乖離している投機の動きが入っていると当局が受け止め、介入を実施してもおかしくない」とみる。
市場では29日に発表される米個人消費支出(PCE)価格指数に関心が集まる。内容次第では米利下げ時期や回数を巡る思惑から「地合い的にはドルの底堅さが続きそうだ」と、りそな銀行の総合資金部市場トレーディング室、田中春菜氏と指摘する。
みずほ銀行のチーフマーケットストラテジスト、鈴木健吾氏は「ドルは2月の146円台からの短期上昇トレンドは全く壊れていない」として、「152円を超えれば、次は155円を目指していく」との見方を示す。一方で、150円半ばを割り込んだ場合、上昇トレンドが一服してくるという。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 151.74/151.77 1.0824/1.0828 164.18/164.19
午前9時現在 151.51/151.54 1.0831/1.0835 164.01/164.05
NY午後5時 151.55/151.58 1.0830/1.0833 164.14/164.18
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