豪資源業界、24年度は10％減益へ 政府が予想

　３月２８日、オーストラリア政府は公表の報告書で、２０２４年度（２４年６月終了）に資源業界全体の利益が前年比１０％減の４１７０億豪ドル（約２７２０億米ドル）になるとの見通しを示した。写真はグレンコアの炭鉱。オーストラリアのレイブンズワースで２０２２年６月撮影（２０２４　ロイター／Loren Elliott）

[メルボルン ２８日 ロイター] - オーストラリア政府は２８日公表の報告書で、２０２４年度（２４年６月終了）に資源業界全体の利益が前年比１０％減の４１７０億豪ドル（約２７２０億米ドル）になるとの見通しを示した。資源価格の下落が背景にある。

昨年度はロシアのウクライナ侵攻による価格高騰で利益が過去最高を更新していた。

産業省は「主要国が景気後退を回避しており、西側主要国が制約的な金融政策を緩めれば２５年の世界経済成長率は改善する見通し」と指摘。

金融引き締めの度合いが弱まれば世界の製造業が回復する機運が高まり、コモディティー需要を押し上げる可能性があるとした。

今後５年の見通しについては、鉄鉱石や石炭のような主要産品の価格下落で資源業界の利益がさらに減少して約３０００億豪ドルになると予想した。