賞金1000万円は誰の手に!? 「UPDATE EARTH 2024」ステージイベントレポート
ASCII.jp / 2024年3月6日 10時0分
デロイト トーマツ グループが主導する、起業家の育成やビジネス支援などを目的としたイノベーションプロジェクト「UPDATE EARTH」。その一環となるイベント「UPDATE EARTH 2024 ミライMATSURI@前橋」が、群馬県前橋市の日本トーターグリーンドーム前橋で開催された。
本イベントでは、各種ブースの展示やビジネスコンペティションの表彰式といったステージイベントを実施し、日本全国の様々なビジネスアイデアが一堂に会する場となっていた。また、日本トーターグリーンドーム前橋以外でも一部展示・アクティビティーが前橋市内で開催された。
この記事では、メインステージの様子を写真で振り返っていきたい。
オープニングでは前橋市の前市長と現市長が登壇
ステージイベントの口火を切ったのは、UPDATE EARTHの理事長である角川アスキー総合研究所取締役 福田 正氏。実行委員である、デロイト トーマツ グループ CGOの前田 善宏氏やジンズホールディングス代表取締 CEOの田中 仁氏とともに登壇し、前橋市で本イベントの開催に至った経緯などを話した。
また、前橋市の前市長である山本 龍氏と、現市長である小川 晶氏も登場し、開会のあいさつを行った。
なお、今回のイベントはフジテレビにて特集番組が組まれる予定とのことで、当番組のMCとなるタレントの稲垣 吾郎さん、フリーアナウンサーの吉田 明世さんが登壇。その後も会場内の各ブースを回り、取材を行なっていた。
NIPPON INNOVATION TRYOUTの採択者発表
次のプログラムは、ビジネスコンペティション「NIPPON INNOVATION TRYOUT」の採択者発表だ。「“Born Globalな勝たせるべき起業家”に対して、事業成長環境を用意し、出資やPRなど多様な事業成長支援を実施する」ことを目的としている。
「地球規模で社会に大きな影響を与える課題に対する解決手段とその事業計画」や「破壊的イノベーションをもたらす挑戦的なアイデアを形にする事業計画」を募集しており、つまり社会貢献性や斬新さのあるビジネスアイデアを集めて、サポートするスポンサーなどと繋げるためのものだ。
今回のコンペティションにおいては、受賞特典として総額3億円の開発支援金、UPDATE EARTHメンバーシップ企業との優先出資交渉権、事業化・成長支援などが用意されるという。
今回、NIPPON INNOVATION TRYOUTの採択者となったのは下記の6社だ。
映画監督や大学教授、第一線で活躍する企業を集めた パネルディスカッションを開催
次のプログラムは、業界のトップランナーを集めたパネルディスカッションとなる。コーナー始めには、経済財政政策担当大臣 新藤 義孝氏から届いたビデオメッセージが流された。
パネルディスカッション参加者には、本イベントのサブ会場でワークショップを開催していたロボットクリエイターの高橋 智隆氏や、映画監督の三池 崇史氏の姿もある。様々な分野の人々が集まり、日本のビジネスについて話し合っていた。参加者はステージ向かって左から、以下の通り。
・株式会社ジンズホールディングス代表取締 CEO 田中 仁氏 ・お笑い芸人 古坂大魔王氏 ・株式会社Niantic シニアディレクター/インターナショナルコミュニケーション 齊藤 香氏 ・TikTok Japan General Manager 佐藤 陽一氏 ・Plug and Play Japan株式会社 執行役員CMO/一般社団法人スタートアップエコシステム協会 代表理事 藤本 あゆみ氏 ・京都大学大学院情報学研究科通信情報システム専攻 教授 原田 博司氏 ・千葉工業大学 学長 伊藤 穰一氏 ・前橋市長 小川 晶氏 ・映画監督 三池 崇史氏 ・株式会社ロボ・ガレージ 代表取締役社長 高橋 智隆氏 ・株式会社コーエーテクモホールディングス 取締役常務執行役員CSuO 襟川 芽衣氏 ・株式会社TOM’S 経営企画室長(兼)デザインセンター長 田村 吾郎氏 ・株式会社 サノフード 代表取締役 佐野 しおり氏 ・デロイト トーマツ グループ CGO 前田 善宏氏
社会問題を解決するアイデアを TRYOUT採択者が解説
次のプログラムは、「NIPPON INNOVATION TRYOUT アフターPitch」と称し、NIPPON INNOVATION TRYOUTの採択者による事業の説明会が行なわれた。前述したNIPPON INNOVATION TRYOUTの採択者により、自社で扱っている事業の内容や、社会課題に対する有用性などをプレゼンした。
10年の集大成となる異能vation ジェネレーションアワード 約1万7000件の応募から計13部門の受賞
ここからのステージイベントは、2つのアワードの授賞式だ。まずは「異能vation ジェネレーションアワード」。
「異能vation」は、“奇想天外で野心的な技術課題に失敗をおそれずに挑戦する人を支援する”ことを目的とした、総務省が推進するプログラム。2014年度から10年間にわたって実施してきた本プログラムだが、2023年度は協力協賛企業による表彰制度「ジェネレーションアワード」の募集を実施している。
このアワードでは、ICT分野でのイノベーションアイデアを広く募集し、受賞者には協力協賛企業と連携して社会実装や実現を目指す機会を設けるという。1万6929件の応募が集まり、協力協賛企業グループ225団体が審査を行なうという大規模なものとなった。
応募された中から、計121件の技術やサービス、アイデアがノミネート。その中から、分野賞3部門、企業特別賞15部門が選ばれ、ステージにて各団体から表彰が行なわれた。
●協力協賛企業特別賞
●分野賞
最高賞金1000万円の「NIPPON INNOVATION AWARD」受賞式
そして、今回のイベントのトリを飾ったのが、「NIPPON INNOVATION AWARD」の授賞式だ。宇宙、農業・漁業、教育、スポーツ、医療、食、観光、環境、セキュリティー、ICT、web3、メタバース/XR、地方活性、 その他あらゆるジャンルの社会に大きな影響を与える可能性のあるユニークなアイデアを募集するこのコンペティション。
今回、Grand Prizeを受賞した場合は賞金として1000万円が贈られる。その他にも、優秀賞や企業特別賞がそれぞれ設けられている。また、そうしたイノベーションのサポートに尽力した支援者に対しても、支援者賞が贈られた。まず、企業特別賞と支援者賞が計12部門で以下の通り。
そして多数のノミネートの中から、今回Grand Prizeを獲得したのは、竹内 雅樹氏による“失われた声を取り戻すデバイス「Syrinx」”。優秀賞は、手塚 蒼太氏による“紙から構成可能な使い捨てロボットハンドの開発”、加藤 徳明氏による“群馬に海を、あなたにエビも。群馬発!新たな養殖スタイルで、世界に海産物をお届け!”となった。優秀賞にも、それぞれ賞金50万円が贈られている。
ステージイベント最後には、群馬県知事の山本 一太氏も登壇し、今回のUPDATE EARTH 2024 ミライMATSURI@前橋を締めくくった。
同氏は認定NPO法人ふるさと回帰支援センターによるアンケートで、群馬県が移住希望地第2位になったことを話題に上げ、「ますます前橋が元気になって、新しい価値がどんどん生み出されるような、未来を見る人たちが次々と生み出されるような地域にしていきたい」と語った。
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