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150クラスのスクーターにはどんな魅力が? 実走テストで得られた結論は「標準化」への希望だった

バイクのニュース / 2020年5月30日 13時0分

いま話題の150ccクラスのスクーター、実際の魅力はどうなのか? ホンダとヤマハをはじめ、海外モデルもピックアップしてイッキ乗りをしました。

■あえて原付二種ではなく150クラスのスクーターという選択肢は?

 話題の150ccクラスのスクーター、実際の魅力はどうなのか? ホンダとヤマハをはじめ、海外モデルもピックアップしてイッキ乗りをしました。

 125ccクラスのボディに150ccクラスのエンジン。走りに余裕があり、高速道路もテリトリー化とするなどが売り文句ですが、ATで運転がシンプル、だから走りに集中しやすく、コーナリングへのアプローチや曲がっている瞬間など、速度無関係でバイクを楽しむ「純度」がしっかり詰まっている部分もあり、バイク歴に関わらず遊べるのも魅力です。

 イッキ乗りは市街地、制限速度80km/hの自動車専用道路を組み合わせた一周約50kmルートです。150ccクラス各車の個性から見るこのクラスのオモシロサをあぶり出そうと思います。

 集まったのは、ホンダから「PCX150」と「ADV150」、ヤマハからは「NMAX155」と「トリシティ155」、海外メーカーのプジョーモトシクル「ジャンゴスポーツ」、台湾キムコ「ターセリーS150」です。

ホンダ「PCX150 ABS」に試乗する筆者(松井勉)

 ADV150以外は125クラスの兄弟車があり、125と同じ車体に150クラスのエンジンを搭載したモデル、といって差し支えありません。また、全てがアジア生産モデルであり、スクーター需要国で人気モデルばかり。つまり世界戦略車といて力が入った機種ばかりなのです。

■プジョーモトシクル「DJANGO SPORT(150cc)」

 まずは海外ブランド、プジョーモトシクルからジャンゴスポーツに乗ってみます。赤マットのボディカラーに白ストライプが特徴のスポーツイメージです。ゼッケン「55」は、プジョーが1953年に発売したモデル、「S55」に由来します。

プジョーモトシクル「DJANGO SPORT(150cc)」 価格(消費税10%込み)42万1300円

 レトロモダンなボリューミーなボディ、前後12インチのホイールが大柄でほのぼのとしたイメージを醸します。しかし、じつはNMAXよりも全長が短かい。まさにデザインの妙なのです。

 ふっかりとしたシート、樽形のグリップ、全体のクラシカルなムード。搭載される空冷OHC2バルブエンジンが放つ振動すら懐かしい成分に変えるのがジャンゴの特技でしょう。走り出すと思わず「うーん、楽しい」とうなります。

 スペック的には、今回試乗した機種の中ではもっとも“控えめ”ですが、市街地で痛痒感なし。高速道路では正直向かい風、上り坂ではゆとりの走り。でも「それがなにか?」ジャンゴスポーツ150最大の魅力は、50km走る間中、乗り手を和ます優しさのようなものだったのです。

■KYMCO「Tersely S 150」

 台湾メーカー、キムコのターセリーS150です。フロント16インチ、リア14インチの大径タイヤが特徴の1台。おそろしく背の高いウインドスクリーンや積載に便利なボディ同色のトップケースを標準装備しながら29万7000円というコスパが魅力。搭載されるエンジンは空冷OHC4バルブです。さてその乗り味は……?

KYMCO「Tersely S 150」 価格(消費税10%込み)29万7000円

 アップライトなポジションは車体の四隅まで神経が通うような乗車感覚で、おでこに近いウインドスクリーンは走りだすと鉄壁なプロテクションを発揮します。その分、盾を持って風を押しのけながら走るので、市街地スピードでもややハンドリングが粘る印象です。

 多少硬い印象があるサスペンションですが、大径ホイールだけあって安心感があります。エンジンは振動も少なく吹き上がりも軽快。自動車専用道路で速度があがるほどハンドリングもナチュラルさが現れるあたりはさすが。イタリアでも好調なセールスを記録する実力を味わいました。

■ヤマハ「TRICITY 155 ABS」

 ヤマハ「トリシティ155」はリーニング・マルチ・ホイール(LMW)技術搭載、前2輪とした車体は独特のスタイルとバイクでは味わえない安心感を持っています。

ヤマハ「TRICITY 150 ABS」 価格(消費税10%込み)48万4000円

 以前乗ったトリシティ125よりもパワーにゆとりがあり、2輪スクーターと比べ30kg以上重たい車体も相殺。市街地のゴー&ストップで力不足を感じさせません。ブレーキも前後連動でイージーさがあり、ラバーマウントされたハンドルは路面からの細かい振動をほぼ吸収する快適さ。

 前2輪の特徴である小砂利やマンホールが道にあろうと不安がないのが最大の強み。雨の日も心強い相棒になるでしょう。反面、自動車専用道路ではパワーにゆとりはないのも事実。ただ、トリシティの魅力は最強の安心感から来る走りで冒険したくなる遊び心です。

■ヤマハ「NMAX155 ABS」

 ヤマハ「NMAX155」は引き締まったコンパクト感ある車体にパワフルで加速感ある駆動系が魅力。余裕を感じます。

ヤマハ「NMAX155 ABS」 価格(消費税10%込み)38万5000円

 じつは自動車専用道を除く同じルートを「NAMX125」でも走ったのですが、正直言うと、市街地オンリーならどちらの満足感も同等です。それだけ125が良くできているといえるのですが、ならば155の美点、積極的に高速道路を使いたい、という場合、そこにフォーカスしてみます。

 速度を上げてもアクセルに対する遅れがなく、制限速度まで一気に加速します。車体にしっかり感があり高速道路の巡航も安心。原資が155ccなので100km/h制限の道では余裕は教えて知るべしですが、80km/h制限では余裕のクルーザーでした。

■ホンダ「PCX150 ABS」

 ホンダ「PCX150」のエンジンは「ADV150」同様、スムーズでトルク感やパワー感にズレがなく、乗り心地も安定感と運動性がほどよくバランスして乗り手を退屈させない走りの良さ。

ホンダ「PCX150 ABS」 価格(消費税10%込み)40万2600円

 このあたりはヤマハのNMAXも同様ですが、大きなアドバンテージとしては、アイドリングストップ機構でしょう。ジェネレーターをスターターにした静かな始動音はホンダのお家芸。車載の燃費計でみても燃費の良さが嬉しくなります。

■ホンダ「ADV150」

 ホンダ「ADV150」は基本をPCXと共用しながら、足まわりとスタイルで別キャラ仕立てのスタイルと乗り味に個性が備わります。

ホンダ「ADV150」 価格(消費税10%込み)45万1000円

 PCXよりどっしり感があるものの、車重は同等。150というクラスを越えた個性が持ち味だと感じます。市街地、自動車専用道路とも、ほかの150クラス同様、軽快な市街地の走りとロングツーリングを楽しめる素地が魅力です。

※ ※ ※

 結論として、このクラスに耳目が集まる理由が分かりました。走り、楽しめます。価格や排気量はもちろん世界の激戦区向けだけあり、侮れません。

 高速道路が使える、行動半径が広がる、を訴えると同時に、いまや装着率が多いETC車載器や通行料のコストも是非、世界基準になって欲しい、と思うテストだったのです。

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