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空を飛ばないブルーインパルス!? ホンダ「ジャイロキャノピー」が姿を変え一糸乱れぬフォーメーションを披露

バイクのニュース / 2021年5月21日 12時0分

航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」をモチーフに、地上でアクロバット走行を披露する「ブルーインパルスJr(ジュニア)」が存在します。そこではホンダの3輪スクーター「ジャイロキャノピー」が姿を変えて活躍しています。

■ホンダ「ジャイロキャノピー」が、地上版「ブルーインパルス」に

 2021年5月23日(日)14:30頃、山形市内上空で航空自衛隊第4航空団第11飛行隊「ブルーインパルス」による展示飛行(アクロバット飛行)が見られる模様です。この日は『東北絆まつり2021山形』の2日目にあたり、東日本大震災時の復旧活動や、新型コロナウイルス感染症に対応する医療従事者などへの感謝の意が込められています。

 ひとたび「ブルーインパルス」が飛べば、ニュースやSNSなどで大きな話題を集め、大空で展開される一糸乱れぬフォーメーション、華麗なアクロバット飛行(展示飛行)に多くの人から驚きと感嘆の声が上がります。

 その一方で、「ブルーインパルス」そっくりの“空を飛ばない”チームが航空自衛隊松島基地に存在します。それが「ブルーインパルスJr(ジュニア)」です。使用される機体は3代目「ブルーインパルス」T-4練習機にかわり、ホンダの屋根付き3輪スクーター「ジャイロキャノピー」をベースに、大胆なアレンジで外観を模したものです。

 オリジナルで制作されたFRPの外装をまとった改造車(公道走行不可)は空自の記念行事などの際に、6機編隊の「ブルーインパルス」同様6台のバイクで編隊走行を披露します。乗員の服装も濃紺のつなぎ服に白いスカーフ、そして乗車時は航空機用ヘルメットを被る本格派です。

 ホンダ「GYRO CANOPY(ジャイロキャノピー)」は、ワイパー付きの大型スクリーンと一体の屋根、リア2輪と大きな荷台が特徴の原付3輪スクーター(排気量49cc)です。1990年の登場以来、宅配など幅広いビジネス用途で活躍し、2008年3月には従来の2ストロークから4ストロークへとエンジンを一新しました。

ホンダ「GYRO CANOPY(ジャイロキャノピー)」(2008年型)

 走行安定性の高い車体には、フロント12インチ、リア8インチ(初期型は6インチ)のアルミ製ホイールにチューブレスタイヤ、大径ドラムブレーキを装備し、後輪の浮きを極力抑えるスイング機構や、旋回時に生じる後輪の回転差を調整するディファレンシャル・ギアの装備によって、コーナリングや右左折時などでの走行安定性を高めています。

※ ※ ※

 じつは25年以上も活動している「ブルーインパルスJr」は、航空自衛隊松島基地のクラブ活動という位置付けで予算的に厳しい部分もあるようですが、遙か上空ではなく同じ目線の地上で見ることができる身近な「ブルーインパルス」として、今後も継続的な活動に期待したいところです。また、その機体にホンダの働くスクーターが利用されていることも、どこか親近感を抱くポイントかもしれません。

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