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人の体重は、バイクの燃費に影響するのか?

バイクのニュース / 2023年4月7日 9時0分

バイク選びの重要ポイントとなっている燃費性能ですが、乗る人の体重によって実際の燃費は異なると言います。では、どの程度の差が見られるものなのでしょうか?

■10kgの差で約3%の燃費差が?

 ガソリン代の高騰が続く昨今では、バイクの燃費性能に対してもこれまで以上に注目が集まっています。

 年々厳しくなる排ガス規制に対応しなければならないということもあり、2輪メーカー各社も燃費性能の向上は最重要項目のひとつとしてとらえています。燃費性能に大きな影響を与えるのは、パワートレインや空力性能に加えて、そして車両重量です。

実際の燃費には人の重量も計算に入れる必要がある実際の燃費には人の重量も計算に入れる必要がある

 一方、バイクは人が乗るものであるため、実際の燃費には人の重量も計算に入れる必要があります。

 厚生労働省が2019年におこなった「国民健康・栄養調査」によると、日本人の平均体重は男性が62.7kg、女性が50.8kgとなっています。つまり、バイクに乗るのが男性であるのか女性であるのかによって、おおよそ10kg程度の重量差が生じることになります。

 クルマの場合、ほとんどの車種で車両重量が1000kgを超えることを考えると、10kgの重量差が全体に与える影響は極わずかですが、バイクの場合はこの重量差が文字通り大きなウェイトを占めることになります。

ホンダ「PCX 125」の車両重量は133kg、平均体重の男性が乗った場合の総重量は195.7kg、平均体重の女性が乗った場合は183.8kgホンダ「PCX 125」の車両重量は133kg、平均体重の男性が乗った場合の総重量は195.7kg、平均体重の女性が乗った場合は183.8kg

 たとえば、ホンダ「PCX 125」の車両重量は133kgですが、これに平均体重の男性が乗った場合の総重量は195.7kg、平均体重の女性が乗った場合は183.8kgとなり、総重量で5%程度の差が生じます。

 125ccのエンジンに対して掛かる負荷が異なることから、理論上は燃費性能にも差が生じると考えられます。では、実際にはどの程度の差となるのでしょうか?

 最高出力が12.5馬力のPCX 125に対し、総重量195.7kgの場合は、1馬力あたり約15.6kgの負荷が掛かります。一方、総重量が183.8kgであれば1馬力あたりの負荷は約14.7kgとなり、およそ6%ほど負荷が軽減されていることがわかります。

 かつて、省エネルギーセンターが排気量2Lのクルマを用いておこなった実験によると、総重量が110kg(大人2人分)増えることで一般道で3.4%、高速道路で3.3%の燃費性能の悪化が見られたといいます。この2Lセダンの車重が1500kg、最高出力が150馬力と仮定すると、1馬力あたりの負荷は10kgであり、大人2人分の110kgが増えた際の負荷は10.73kgとなります。

 1馬力あたりの負荷が約7%増えた結果、実際の燃費性能に3%以上の違いが生じていることを考えると、PCX 125に平均体重の男性と女性が乗った場合では、実際の燃費性能に3%前後の差が出るものと推測されます。

※ ※ ※

 もちろん、バイクとクルマでは形状も異なるうえ、排気量の違いなども考慮に入れる必要がありますが、あくまで理論上は体重差が燃費性能に影響することは事実です。

体重差が燃費性能に影響することは事実です体重差が燃費性能に影響することは事実です

 PCX 125のカタログ燃費(WMTCモード)は48.8km/Lですが、月間走行距離が500km、ガソリン価格が160円/Lとした場合、ガソリン代は月に約1639円、年間では約1万9762円となります。

 一方、燃費性能が3%悪化した場合、ガソリン代は月に49円、年間で約590円の差が生じることになります。この差をどう感じるかは人それぞれですが、燃費性能の向上を目的とするのであれば、急加速を避けるなどといった運転の仕方を調整するほうが効果的と言えそうです。

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