池松壮亮主演、宮藤官九郎企画・監督・脚本ドラマ「季節のない街」テレ東地上波放送決定

　宮藤官九郎が企画・監督・脚本を務めた、池松壮亮主演の連続ドラマ「季節のない街」が、4月5日からテレビ東京のドラマ25枠（毎週金曜深夜24時42分～／初回、最終回は5分拡大）で放送されることが決定した。発表に合わせて、全9種類のキャラクターポスターも公開されている。

　原作は、山本周五郎の小説「季節のない街」。誰もがその日の暮らしに追われる、裕福とはいえない“街”を舞台に弱さや狡さを隠さずに逞しく生きる、個性豊かな住人たちの悲喜を紡いだ物語で、1970年に黒澤明監督が『どですかでん』のタイトルで映画化したことでも知られている。

　ドラマでは、小説の舞台となる“街”を、12年前に起きた“ナニ”と呼ばれる災害を経て建てられた仮設住宅のある“街”へ置き換え、現代の物語として再構築。希望を失い、この“街”にやってきた主人公が住人たちの姿に希望をみつけ、人生を再生していく青春群像劇として映像化し、昨年8月にディズニープラスで先行配信された。

　池松は、怪しげな男の指示で、街に住む人々の暮らしぶりを報告する仕事を請け負い、猫のトラと一緒に街に潜入する主人公・半助こと田中新助役で主演。街の青年部を率いるタツヤ役で仲野太賀、街の近所に住む酒屋の息子オカベ役で渡辺大知が出演する。

　そのほか、三浦透子、濱田岳、片桐はいり、ベンガル、坂井真紀、YOUNG DAIS、増子直純（怒髪天）、高橋メアリージュン、荒川良々、MEGUMI、皆川猿時、又吉直樹、前田敦子、塚地武雅、藤井隆、鶴見辰吾、岩松了など豪華キャストが個性豊かな住人としてドラマを彩る。

　宮藤とともに監督を務めるのは、『いとみち』などの横浜聡子、『ドライブ・マイ・カー』に監督補として参加した渡辺直樹。音楽に朝ドラ「あまちゃん」や大河ドラマ「いだてん～東京オリムピック噺～」など宮藤脚本作品のほかドラマ「エルピス−希望、あるいは災い−」の音楽も手がけた大友良英、撮影に『ある男』『万引き家族』の近藤龍人、美術に『すばらしき世界』などの三ツ松けいこ、衣装に伊賀大介が参加している。キャスト、スタッフのコメントは以下の通り。（編集部・入倉功一）

池松壮亮／田中新助（半助）役

ディズニープラスで配信された「季節のない街」が地上波で放送されること、とても嬉しく思います。未見の方にも、もうみていただいた方にも是非楽しんで頂けたらと思います。この街では皆が同じ痛みや貧しさを知りながら、ただ隣り合って横並びに騒がしく暮らしています。倫理観はさほどないけど、互いに命をそっと繋ぎ止め、互いの明日を作りながら、忘れられることにささやかに抵抗しながらその営みを続けています。
戦争や災害を繰り返すこの世界で、このドラマが誰かのささやかな楽しみになることを願っています。