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【完全ネタバレ】『ゴジラxコング』東宝ゴジラシリーズへのあふれるオマージュ&類似シーン徹底解説

シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年5月4日 12時3分

 世界の怪獣王ゴジラとコングが激突するモンスター・ヴァース第5弾『ゴジラxコング 新たなる帝国』が公開中だ。前作『ゴジラvsコング』に続きメガホンを取ったアダム・ウィンガード監督は、子供の頃から大のゴジラファン。本作にも「東宝ゴジラのあれっぽい」描写がちりばめられている。そこで東宝ゴジラシリーズへのオマージュや、よく似た描写を紹介しよう。(以下、映画のネタバレを含みます)(文:神武団四郎)

 キング・オブ・モンスターとして地上世界を制するゴジラ。本作のゴジラ初登場シーンは、カニのような脚を持つスキュラとの一騎打ちだ。ローマの街の真ん中で、ジャンプやボディープレスでぶつかり合う派手なバトルは、ゴジラが超翔竜メガギラスに立ち向かう『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』(2000)のお台場決戦を彷彿とさせる。

 スキュラがのし歩く時に、人々が逃げ惑う路上に鋭利な足が踏み下ろされ、アスファルトが盛り上がるカットが挿入される。臨場感あふれるビジュアルは『ゴジラ-1.0』(2023)へのオマージュだ。製作中に『ゴジラ-1.0』の予告編を見たウィンガードは、ゴジラが逃げる人々を踏み潰したり数寄屋橋が潰れる銀座襲撃シーンに衝撃を受け、山崎貴監督への敬意を表する気持ちで加えたと語っている。

 核兵器のメタファーとして誕生したゴジラ。今作では怪獣=タイタンたちとの死闘に加え、フランスの原子力発電所に現れエネルギーを吸い取っていた。本家シリーズでも『ゴジラ』(1984)では井浜原子力発電所(静岡県・浜岡原発がモデル)を襲撃。炉心に頭を突っ込み放射能を吸い尽くす姿が描かれた。その際に背ビレが妖しい光を放つ様は、本作にも受け継がれている。『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』では茨城県の東海村原発がゴジラに襲われ、それを機に日本政府は原子力発電の永久放棄を決定する展開だった。ほかにもゴジラは『ゴジラvsデストロイア』(1995)で愛媛県の伊方原発を狙って豊後水道に出現。『ゴジラ2000 ミレニアム』(1999)では東海村原発に向かったが、どちらも襲撃は回避された。

 フランスで原発を襲った際、フランス軍兵士がガイガーカウンターで足跡の放射線量を計測する姿が見てとれる。ガイガーカウンターといえば、初代『ゴジラ』(1954)でゴジラの襲撃後に人体への影響をチェックしたり、ゴジラの痕跡をたどるため使われていたのを思い出す。モンスター・ヴァースでは第1作『GODZILLA ゴジラ』(2014)の雀路羅市潜入シーンで使われていた。

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