ポルシェ パナメーラS eハイブリッド新車情報・購入ガイド EV走行で最高速135㎞/h! PHV化で環境性能を大幅に向上したスポーツサルーン【ニュース・トピックス:ポルシェ】
CORISM / 2014年4月15日 21時21分
大容量リチウムイオン電池とパワフルなモーター装備で、最高速は270㎞/h!
2009年にポルシェ 初の4シーターラグジュアリーサルーンとしてデビューしたパナメーラ 。ポルシェは、そのパナメーラにプラグインハイブリッドシステムを搭載した新型ポルシェ パナメーラS eハイブリッドを発表した。
すでに、パナメーラにはカイエン と同じ1モーター2クラッチ式のハイブリッドシステムを搭載したパナメーラSハイブリッドが存在した。このハイブリッドシステムは、47ps程度しかない出力のモーターを使っていたため、すぐにエンジンが始動する。モーターだけで走行することも可能なのだが、その加速感は渋滞路などでトロトロと走るイメージに近い。同じ1モーター2クラッチ式のハイブリッドシステムをもつ日産フーガ ハイブリッド でも68psのパワーがあった。
そして、今回投入された新型ポルシェ パナメーラS eハイブリッドは、9.4kWhの容量をもつリチウムイオン電池を搭載。その恩恵を受け、なんと従来の2倍近いパワーをもつ95psというパワフルなモーターが装備された。電気自動車の日産リーフ の電池容量が24kWhなので、その約40%にもなる大型の電池を積んでいることになる。
このモーターを装備したことで、パナメーラは大幅にEV走行能力を強化。EV航続距離は36㎞となり、最高速度は135㎞/hにもなる。高速道路での最高速度が100㎞/hの日本においては、そのパフォーマンスすべてが発揮できないくらいだ。高速道路でもあっても、かなりの距離をEVで走ることが可能となった。ハイブリッド走行での燃費は、12.3㎞/Lとなっている。
搭載されるエンジンは、従来と同じV6スーパーチャージャー付きの3.0Lで333psと440Nmをアウトプットする。このパワーユニットに、95psと310Nmを発揮するモーターが組み合わされる。この結果、システム出力は416ps&590Nmになり、0-100㎞/h加速は5.5秒、最高速度は270㎞/hに達する。この数値は420ps&520Nmを発揮するガソリン車のパナメーラSに対して加速力で、わずか0.4秒、最高速で17㎞/h遅れをとる程度。この差は、主に車重が影響しているとみられていて、パナメーラSが1,810㎏の車重に対してパナメーラS eハイブリッドが2,095㎏と285㎏も重いことが関係していると思われる。
この新型パナメーラS eハイブリッドに充電するためには、専用電源を設置する工事が必要とのこと。この電源が設置されれば、約2時間半以内に充電が完了する。
新型パナメーラS eハイブリッドの走行パターンは3つ。基本的にはEパワーモードを使う。このモードは、モーター走行をメインとしてキックダウン時などにエンジンを始動させパワーを取り出すというもの。その他、状況に合わせコースティング機能やエンジン走行、エネルギー回生を自動で選択する。
スポーツモードでは、アクセルを80%の位置まで踏み込むとブースト機能が作動。エンジンとモーターが同時に作動し、もてる力をすべて走行性能を高めるために使う。
そして、Eチャージモードという機能があり、スイッチをオンにするだけで高速クルージング中に充電できるようにシステムを変更。電力を効率よくバッテリーに蓄える。蓄えたバッテリーの電気で、到着先の市街地ではEV走行を行うことができるというものだ。
以前のパナメーラSハイブリッドでは、あまりハイブリッドのメリットが感じられなかったが、今回はPHV 化されたこともあり、燃費面や走りの面でも大きなメリットだ顧客に提示できるようになった。このクラスで燃費云々はあまり意味のないことかもしれないが、このクラスの顧客層にとって燃費が良くなったことで、ガソリンスタンドへ行く回数が減り時間の節約になるというのもひとつのメリットとなる。
国内マーケットでは、プリウスPHV が苦戦している。普通のプリウス に対して、価格がアップした分、EV 走行できるメリットがあまり提示できていないのが売れない理由のひとつでもある。だが、今回の新型パナメーラS eハイブリッドは、PHV化したことによる価格アップは微増。このクラスの購入者の生活レベルを考えれば、それほど気にならない程度の範囲と言える。
とても贅沢な話なのだが、新型パナメーラS eハイブリッドの充電ポイントを中心に生活の足として使っていて、こまめに充電できる環境下にあるとしたら、非常に環境にも優しいスポーツサルーンといえるだろう。
■ポルシェ パナメーラS eハイブリッド価格:15,778,285円
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