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表情が柔らかくなったのは愛犬効果?空気階段・水川かたまりが取材前に泣いてしまった“驚きの理由”とは

CREA WEB / 2024年2月29日 7時0分


空気階段・水川かたまりさんとミックスのそら豆(オス、4歳)。

 お笑い芸人さんに一緒に暮らすペットを紹介してもらう「お笑い芸人の“うちの子”紹介」。第31回は空気階段・水川かたまりさん。

 奥さんがもともと飼っていたミックスのそら豆(オス、4歳)と暮らしています。幼少期、犬に噛まれた経験から、好きだったけれど触れなかったという水川さん。そら豆くんの人懐っこい性格にも助けられ、一気に距離が縮まってからはかけがえのない存在になったそうです。


最初は僕のほうが逃げ回ってた


空気階段・水川かたまりさん。

――そら豆くんと一緒に暮らし始めたいきさつを教えていただけますか。

 奥さんが飼っていたので(結婚を機に)一緒に住むことになったんですけど、元々は奥さんの遠い知り合いがペットショップで購入した子で。そこで身動きも取れないような狭いケージに入れっぱなしだったり、ちょっと虐待みたいなこともされていて、挙句もう飼いたくないと言われたのを、奥さんが聞いて引き取ったらしいです。

 そういう犬って人間嫌いになる子が多いみたいですけど、めちゃくちゃ人間が好きで、人が来ると構って構ってって近寄っていきます。

――では、最初にかたまりさんと会った時も人見知りされなかった?

 まったくなかったです。逆に、最初は僕のほうが逃げ回ってたというか。犬は元々好きなんですけど、ちっちゃい頃、大型犬に指を噛まれてから触れるのが怖くて。

 だから、最初は“こんなにガンガン来る犬かぁ、どうしよう”と思ってたんですけど、犬用パペットで遊ばせながらちょっとずつ触ったりして距離を縮めていきました。

 そうやってるうちに、甘噛みっていうのがあるんだなとか噛まれてもそこまで痛くないんだなとかわかって触れられるようになりましたね。

うちの子ベストショット①「ちょっと眠すぎ」


うちの子ベストショット①「ちょっと眠すぎ」

――触るのは怖いけど、犬は好きだったんですね。

 散歩してる動画とかを観るのがめちゃめちゃ好きで。相方(鈴木もぐら)は遅刻が多いんですけど、到着を待ってる間ってすごくイライラするんですよ。

 そういう時、YouTubeで赤ちゃんか犬の動画を観て心を安らげるっていうのをよくやってたので、いつか犬を飼ってみたいとはずっと思ってました。だから、そら豆とも近づきたくて。

――だから、パペットを挟んで触ったりと自ら歩み寄って克服されたんですね。

 そうです。会ってひと月くらいでこういう生き物なんだっていうのがなんとなく掴めて。で、散歩に連れて出たり、体を洗ったりしていくうちに、向こうもちょっとずつ慣れてきました。

 犬って自分の中で序列があるみたいなことを聞くじゃないですか。奥さんを自分のボスだと思ってるんだなっていうのは見ててわかるんですけど、僕は雰囲気的にめちゃくちゃ下の地位からのスタートだったというか。

 散歩していて、僕がこっちに行きたいなと思ってても譲らないし、ご飯をあげる時にお手、おかわり、伏せ、見てっていうのをやるんですけど、その時もずっと「ウゥゥゥゥ~!」って(唸ってて)。僕にやらされるのが不満だったみたいで、いつもブチ切れてました(笑)。

 けど、3年一緒に暮らして、その関係もなんとなく変わってきてる気がします。もしかしたら今は僕を弟とか子供とかだと思っているのかもしれない。映画を観て泣いたりしてると、大丈夫か? っていう感じで近くまで来て顔を舐めたりしてくれるんですよ。


空気階段・水川かたまりさん。

――いい関係ですね。元々、犬が好きだったそうですけど、一緒に暮らすようになってさらに愛情が増したのではないですか。

 今は犬のために働いてるみたいな感覚っていうか。辛い仕事があっても、帰ったら犬いるしなって思ってます。

 飼う前は犬を家族だと言ってる人の感覚があんまりピンと来ないなと思ってたんですけど、一緒に生活する生き物として家族だという感覚が理解できるようにもなりました。

 今日、ここに来る前、ドトールで作業してたんですけど、“このあと犬の取材かぁ”とか思いながらそら豆のことを考えてたら、死んだ時のことまで考えちゃってめっちゃ泣いてしまいました。

――え、ドトールで!?

 はい。ちょくちょくあるんですよね、犬のことを考えてて最後に死ぬところを想像して悲しすぎて泣くって。1クールに1回くらいの頻度であります。今日もそこまで想像してだいぶ落ち込みました……(と俯く)。

うちの子ベストショット②「いつも立ち寄る、わんちゃんWELCOMEの不動産屋が閉まってて絶望」


うちの子ベストショット②「いつも立ち寄る、わんちゃんWELCOMEの不動産屋が閉まってて絶望」

――では、明るい話題を。そら豆くんのどんなところがかわいいですか?

 無条件に愛情を持って接してくれるところですかね。帰ったらうわーって玄関まで走ってきて嬉しいって示してくれますし、散歩っていうワードだけでも飛び跳ねて喜び回っていて。

 散歩に出かけたら出かけたで、“家の近所を散歩してるだけでそんなに楽しいのか? お前”って思うくらい毎日いろんなところに寄り道したりしてて。そういうちょっとおバカなところがかわいいですね。

 ちっちゃい時に一度、野良猫に引っ掻かれたことがあるらしくて。その日から毎日、散歩に出ると、猫がいそうな車の下とかを覗いて、野良猫をボコボコにしようとしてる(笑)。

 猫のほうが足も速いし、強いので勝てたことはないんですけど、そうやって復讐しようとしてるところもかわいいです。それに、どんなことがあっても家に帰って犬を撫でて遊んで一緒に寝るだけで、まぁ、今日はいい1日だったと思えますね。

――実際、一緒に暮らすようになって気づいたことはありますか?

 犬って人の言葉を聞こうとするんだなって。理解してるわけではないのかもしれないですけど、“散歩”とか“ご飯”、“お座り”とか基本的な言葉だけじゃなく、“かわいいね”っていう言葉とかも含めて、話しかけると首を傾げて聞こうとするじゃないですか。こんなにもコミュニケーションを取りたい感じなんだって。

 人間側が勝手に世話しているだけじゃなく、犬側にも歩み寄りみたいな感覚もあるんだなってすごく感じますね。けどまぁ、意味わかんないなとも思います。人間と犬って全然違う生き物なのに、なんであんなに懐くんだろう? 

 かわいすぎるだろっていうより、人間にとって都合がよすぎるだろ、この生き物はって感じ。自分よりも何倍も大きい人間なんて普通に考えたら怖いはずなのに、あんなに懐くなんて。

――(笑)。たしかにちょっと懐きすぎですよね。

 そうなんです! もうちょっと警戒したほうがいいよ、と思ったりもしますね。うちの犬も僕らにべったりで。寝てる時、夏は暑いので違うところに行くんですけど、冬は寒いからずっと近くにいるし、布団を被ってても(体と布団の隙間を見つけて)中に入ってきて股の間に寝転んで。暑くなったらまた出て行って。2時間おきくらいに、それで起きて迷惑をかけられていますけどね。


空気階段・水川かたまりさん。

――と言いつつ、笑顔が。嬉しそうですね。

 めちゃめちゃかわいいですね。話しかけたりも割とします。犬とのコミュニケーションの取り方が全然わからなかった時に、奥さんが話しかけてるのを見て。奥さん、僕と一緒に行く散歩でも1人の時でも「あぁ、大きい柿がなってるね」とか「子供いるね」みたいなことをずっと犬に言ってるから、小学生から何回か「犬と喋れるんですか?」って聞かれたらしいです(笑)。(パートナーのそういう行動によって)犬に対しては話しかけたほうがいいって認識したので、僕もそうしてます。

うちの子ベストショット➂「フェス行ったときの写真」


うちの子ベストショット➂「フェス行ったときの写真」

――そら豆くんの話題は、いつも共有してるんですか。

 今日はこんな人に話しかけられたとか、小学生のボールを割って弁償しに行ったとか毎日話を聞きます。泊まりで仕事の時は、犬が観たいからビデオ電話しますし。

 で、僕が家に帰ると、犬はめっちゃ喜んでくれて。めっちゃ喜ぶから、めっちゃかわいくて! すごい……本当にすごいんですよ。僕は見られてないんですけど、タクシーの(エンジンの)音=僕が帰ってくるって思ってるらしくて、家の前にタクシーが止まる音がしたら毎回、玄関までぶわーっと走っていくみたいです。

 で、僕が乗ってないとわかるとしょんぼりしながら戻ってっていうのを繰り返してるみたいで。たまに、僕が家にいるのにタクシーの音で玄関に走っていく時もあるんですけど、いや、いるよ? って。そういうのもめっちゃかわいいですね。本当に癒されてます。

――いない生活は考えられない?

 考えられない。だから、死を想像して泣いてしまうんです。


空気階段・水川かたまりさん。

――元気でいてもらうためのケアもしているんですか。

 奥さんがめちゃくちゃ調べてます。ご飯も栄養バランスよく、野菜をちょっと混ぜたり、サプリを飲ませたりして、散歩も1時間くらいは毎日行ってます。毎日ブラシもして。

 抜けた毛をハンカチやマフラーに変えられるらしいんですけど、抜け毛がめっちゃ集まったらダイヤモンドにもできるらしいんですよ。なんでも元素が一緒らしくて。(完成までに)どれくらい必要なのかはわからないんですけど、今、地道に抜け毛を集めてダイヤモンドにしようと思ってます。

 とにかくめっちゃ楽しいです。めっちゃ楽しい! 実家で飼っていたハムスターは妹と母親中心にお世話してるっていう感覚だったんですけど、(そら豆は)自分が世話をしなきゃ生きられないんだって初めて感じていて。そういうところも新鮮なんです。

うちの子ベストショット④「祭りで買ったイカ焼き食べた過ぎ」


うちの子ベストショット④「祭りで買ったイカ焼き食べた過ぎ」

――コントユニット『コント犬』では、柴犬を飼いたいと話されていましたが、2匹目を迎えたい気持ちもありますか?

 めっちゃあります。お留守番の時、2匹だったら楽しいだろうとは思いますけど……今はむずいですね。2匹だと散歩もテクニックが必要になるでしょうし。

 最初は柴犬を飼ってみたいと思ってたんです。家の近所に(そら豆と)仲のいい柴犬がいて、会うといつも一緒に遊んでたんですけど引っ越しちゃって。……その子とも会わせてあげたいですね。

――本当にそら豆くん中心ですね。

 めっちゃ大好きです。僕は大学生の時にお笑いと出会って芸人になりましたけど、もしそこで犬を飼い始めていたら犬の仕事に就いていたかもしれない。それくらい好きです。

――かたまりさん、ここ数年で表情が柔らかくなった気がします。笑顔も増えましたよね。

 あ、本当ですか?(笑)そうなら100%、犬効果。犬のおかげです。


空気階段・水川かたまりさん。

――では、そら豆くんはどんな存在ですか?

 うわぁ、なんだろうなぁ。……先生ですかね。なんかねぇ、思うんですよ。犬を見ていると、家族が帰ってくるとこんなに嬉しいんだ、こんなに喜ぶんだ。こんなにご飯が待ちきれないんだって。

 で、あぁ、そうか。自分も好きな人に会えたり、おいしいご飯を食べたりできることって幸せなんだなって再認識するんです。犬って邪念がないっていうか。目の前のことが嬉しいし、楽しいし、おいしいっていう。すべてを全力で楽しめるところは生き物として健全でいいなって。僕もそうありたいなって思うんです。

――泣いていたら、近くまで来て慰めてもくれるし。

 そう、だからティーチャーですね。一度でいいから犬になってみたい。で、何を喋ってるのか聞いてみたい。帰ってきて嬉しいんだなって思っていることも、本当はそうじゃないかもしれない。くさっ! って思っているかもしれないですけど、何を考えているのか知りたいです。それくらい大好きですね。

水川かたまり

1990年7月22日生まれ。岡山県出身。2012年に鈴木もぐらと空気階段を結成。キングオブコント2021で優勝。2023年には単独公演「無修正」で全国ツアーを行い、2万人を動員した。

文=高本亜紀
撮影=杉山秀樹
写真=水川かたまり

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