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AI(人工知能)の世界最高峰の国際会議「AAAI-24」に採択~フーリエ変換を使った新しい画像認識手法を開発~

Digital PR Platform / 2024年2月6日 14時5分

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立教大学大学院人工知能科学研究科(所在地:東京都豊島区、研究科委員長:内山泰伸)の博士後期課程2年次の立浪祐貴さん(AnyTech株式会社勤務)と瀧雅人准教授がフーリエ変換を使った新しい画像認識手法を開発しました。この研究成果が、人工知能分野の国際会議の一つである「AAAI-24」(The 38th Annual AAAI Conference on Artificial Intelligence)に採択されたことをお知らせいたします。




 「AAAI Conference on Artificial Intelligence」はアメリカ人工知能学会が主催する人工知能分野の世界トップレベルの国際会議です。今年は査読された9,862件の論文の中から、2,342件(全体の23.75%)の論文が採択されています。本研究成果は、2024年2月20日から2月27日までカナダのバンクーバーで開催される「AAAI-24」にて発表されます。




■研究背景


 深層学習において、注意機構は長距離の依存関係を学習するのに適している技術です。注意機構は、モデルが広範な範囲から重要な情報に焦点を当て、その情報に適切に注目することを可能にします。コンピュータビジョンにおいては、モデルが画像内の関連性が高い領域に注目することで、モデルが物体やパターンをより正確に認識できるようになると考えられています。ところが注意機構は大量のメモリを必要とする問題を孕んでいます。注意機構では、入力するすべての要素に対して個別の重み付けを計算し、その結果をメモリ内に保持します。この仕組みが、特に高解像度画像を扱うコンピュータビジョンモデルにおいては深刻な問題を引き起こします。画像の解像度が増えると、入力する要素の数が大きくなるため、膨大なメモリが必要となり、計算時間も急激に増えてしまいます。したがって、モデルが高解像度の画像を扱う場合、物理的リソースの制約から高価なハードウエアが必要となり、経済的負担を生む可能性があります。

 近年、この問題を回避できる手法として、注意機構に代わる高速フーリエ変換ベースの仕組みであるグローバルフィルタが提案されています。グローバルフィルタは注意機構と同様に長距離の空間依存性を学習することができます。この手法は、高速フーリエ変換、周波数領域における要素ごとの掛け算、逆高速フーリエ変換で構成されています。シンプルなこの手法は、注意機構とは異なり、解像度が増えても、大量のメモリを必要とすることもなく、計算量も穏やかに増加するのみです。しかしながら、グローバルフィルタは最先端の性能を達成しているとは言い難い現状がありました。

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