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オンラインと対面を交えたハイブリッド方式で運動を行った場合でも、適切な運動によって高齢者の認知・身体・心理・集団機能を改善することを証明~ 遠隔地の高齢者や外出が困難な在宅者の運動を通じた心身の健康増進への応用に期待 ~

Digital PR Platform / 2024年4月30日 14時5分

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1. 研究結果の要旨

立教大学スポーツウエルネス学部(埼玉県新座市、学部長:沼澤秀雄)に所属する川端雅人教授(クウィーンズランド大学名誉准教授)は、南洋理工大学 のAnnabel Chen教授とSu Ren Gan氏と共に、シンガポールの高齢者に対して、オンラインと対面を交えたハイブリッド方式でスクウェア・ステッピング・エクササイズ(Square Stepping Exercise: SSE)の介入研究を行い、ハイブリッド方式で行うSSEが高齢者の認知・身体・心理・集団機能を著しく改善することを明らかにしました。





この研究はシンガポールの教育省が管理する競争的資金の支援を受けて行われた研究プロジェクト(MOE2019-T2-1-019)であり、研究結果はSCImago Journal Rank (SJR)の「老齢医学と遺伝子学」領域でQ1(上位25%)に入る国際学術誌であるBMC Geriatrics (5-year Impact Factor: 4.9)に2024年4月25日に掲載されました。



2. 研究の背景

世界の高齢化のスピードは以前よりはるかに速くなっており、60歳以上の人口は2050年までに全世界で21億人になると言われています[1]。高齢者にとっても社会にとってもプラスとなる余生を送るためには、高齢者の身体的・精神的能力を維持することが極めて重要です。身体運動と認知トレーニングの両方を介入プログラムに組み込むことが、トレーニングプログラムの効果を最大化するために有利であると考えられています[2]。そのような身体運動と認知的要素の両方から構成されるトレーニングプログラムにSSEがあります[3]。

SSEは高齢者の認知機能低下を遅らせる運動トレーニングとして有望です 。しかし、コロナウイルスの大流行を踏まえると、SSEをオンラインで行う可能性を探ることは重要でした。そこで、川端らは、家にいながらSSEをオンラインで実施するためのプロトコルを考案し、活動的でない若年成人[4]と高齢者[5]を対象にオンラインによるSSEの短期的な有効性について報告しています。しかしながら、コロナウイルスと共存していく必要があることを考えると、高齢者に対するSSEアプローチの別の選択肢を模索することは有用です。そこで今回の研究において川端らは、非活動的な高齢者を対象に、SSEをオンラインと対面を交えたハイブリッド方式で行った場合の長期的効果について包括的に検証しました。

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