【東京農業大学(共同研究)】動物と植物に共通した高温耐性と低温耐性の仕組みを発見
Digital PR Platform / 2024年8月20日 14時0分
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2024年8月20日
甲南大学
東京農業大学
動物と植物に共通した高温耐性と低温耐性の仕組みを発見
(高温耐性を強化し低温耐性を抑える遺伝子を発見)
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<研究の背景と経緯>
『温度情報は生物が生存していく中で重要な環境因子です。例えば、人間では体温がわずか3℃低下し33℃になると仮死状態になることや、病気の発生率や死亡率は気温変化が大きい時季に増加します。温度が関わる病気は多数あり、急激な温度変化によるヒートショック死や低体温症が社会問題となっており、これらにより亡くなる方の数は交通事故による死亡数よりも多いという報告があります。地球規模でも、温暖化や局所的な寒冷化により生物種の3割が絶滅の危機に瀕すると報告されており、生物の温度適応は世界的な課題となっています。
生物は生育環境から絶え間なく温度情報を受け取り、それに適応することで生存してきました。そのため、生物は温度変化を感知して、それに対応する生体メカニズムを持っています。例えば人間では自律的な体温調節機構が存在し、深部体温と環境温度の変化をそれぞれ感知して情報を統合し、適切な体温調節を行います。線虫からヒトまで多くの動物で進化的に保存された温度センサー分子として、TRP(Transient receptor potential)イオンチャネルが知られており、様々な細胞や組織で発現し、細胞内カルシウム濃度を増加させることにより多くの熱感覚応答に関与しています。
生物の温度応答メカニズムの解明は多方面から望まれている一方で、ヒトの体は約37兆個の細胞で構成されているため、その細胞ネットワークは非常に複雑です。そこで本研究チームは、動物の温度応答メカニズムの解明に向けて、ヒトと相同な遺伝子を多く持つシンプルなモデル実験動物である線虫C. エレガンスを用いました。C. エレガンスは959個の細胞を持ち、そのうち302個が神経細胞です。
C. エレガンスの温度への適応機構として、これまでに温度順化現象が確認されています。温度順化現象とは、飼育環境の変化に合わせて低温(2℃)への耐性が変化する現象を指します(図1)。具体的には、15℃で飼育した線虫は低温耐性を持ち、2℃に移されても生存可能ですが、25℃で飼育した線虫は低温耐性を持たず、2℃では死滅します(図1)。
この低温耐性を指標に、温度応答に関わる分子や神経細胞の解析が進められてきました。』
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