1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. プレスリリース

《“魚食危機”生態系の変化で魚が食べられなくなる!?》 COP29開催でも話題!気候変動の影響により大きく変化する海洋事情! “未来の魚食”や回転寿司業界を持続していくための「くら寿司」の取り組み

Digital PR Platform / 2024年8月20日 14時0分

――ほかに気候変動の影響と考えられることはありますか。
 海水の温度が高くなったことでクラゲも異常発生しており、網にかかるとほかの魚が傷ついたり、重くて網が揚げられなかったり等の問題が発生しています。これも気候変動と関係があると感じています。

――獲れる魚が変化していく中、どのような対応が考えられますか。
 獲れる魚の予測ができないことに苦心していましたが、2017年からはくら寿司さんと定置網で獲れた魚を種類ではなく、重量に応じて年間契約で決めた価格で買い取ってもらう「一船買い」契約を結び、魚種・魚価に変動があっても、安定した収入を得ることができています。また、出荷の準備などをチームで行うため、漁師間の絆も深まったと思います。さらに、研修生を迎えるなど後継者のことも考えられるようになりました。これまで、研修生が技術を習得して漁師になっても、売り先を自分で見つける必要がありましたが、一船買いをしているからこそ、一人前になった後も売り先(くら寿司)があり、獲ることに専念することができるのは大変ありがたいです。
 気候変動への対応としては、魚への直接的な対策だけでなく、昨今注目が集まっている海業(うみぎょう)※も一つのアプローチだと考えています。若手漁家を受け入れるに当たって、空き家をゲストハウスとして改修し、若手漁家への下宿サービスおよび観光客への民宿サービスを展開することを検討しています。漁業だけでなく、魅力ある海の資源を生かして、観光業など他の産業も巻き込み、持続可能な漁村・島の在り方を考えていきたいです。

※海業とは…令和5年度水産白書にも記載があった海業は、海や漁村の地域資源の価値や魅力を最大限に活用することにより、地域の所得や雇用機会の確保等を目指す事業。水産庁では地域の理解と協力の下、地域の水産業を活性化する海業の取り組みを促進している。


[画像3]https://digitalpr.jp/simg/2647/93473/250_164_2024081915111666c2e204853ab.jpg

愛媛県漁業協同組合 魚島支所長 塩見尚徳(しおみ・なおのり)氏
1975年愛媛県上島町弓削島生まれ。自動車整備の仕事に就き、岡山と福山で整備工場勤務をした後、魚島へ移住。現在、愛媛県漁業協同組合魚島支所長。仕事は「だんべ(魚の血抜き)」や漁獲高管理、融資、燃料販売など多岐にわたる。くら寿司との一船買い契約で漁師の収入安定化を図ったり、2022年からは新規漁業者の受け入れを開始したりと、漁師の未来へつながる活動にも積極的に取り組む。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください