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“スナップショット”解析によって核内構造体が形成されるメカニズムが明らかに

Digital PR Platform / 2024年9月19日 14時0分



[画像7]https://digitalpr.jp/simg/1706/95164/450_462_2024091817174766ea8cabe684a.jpg

図5. 転写産物とRNA結合タンパク質の相互作用によるカハール体の形成機構が明らかに
snRNA遺伝子やRDH遺伝子の新生RNA鎖にさまざまなRNA結合タンパク質が相互作用することでカハール体が形成されていることが示唆されました。抗体を用いたin situビオチン標識法によるマルチオミクス解析によって、転写産物とRNA結合タンパク質の相互作用によるカハール体の形成機構が明らかとなりました。

今後の展開
 本研究グループでは、抗体を用いたin situビオチン標識法を確立し、核内のさまざまな構造体について“スナップショットを撮る”ように構成因子を解析する技術を開発しました。本手法は、特異性の高い良質な抗体があれば全ての内在性タンパク質に適用できるため、本手法を駆使することで未知の分子間相互作用が明らかにされると期待しています。また、既存の他の手法では、翻訳後修飾に特異的な空間ビオチン標識が不可能であったため、本手法によって翻訳後修飾特異的な新規のインタラクトーム(細胞内の分子間の相互作用)が明らかとなるはずです。さらに、本手法は理論上、組織切片試料のin situビオチン標識も可能です。病理検体のインタラクトーム解析に活用されることで、神経変性疾患の発症原因となる病的凝集体の構成因子や形成機構の解明にも役立てることができると期待しています。

研究費等
 本研究は、AMED-PRIME(高橋秀尚:23gm6910006h0001)、JSPS科研費(高橋秀尚:17K19578、18H02378、19K22401、 21H05159、21H02405、21K19356、鈴木秀文: 20K15718、山口雄輝:20H03182)、ゲノム支援(221S0002)、先進ゲノム支援(16H06279)、武田科学振興財団、高松宮妃癌研究基金、中外創薬科学財団、金原一郎記念医学医療振興財団、日本白血病研究基金、小野がん研究助成基金、小林がん学術振興会、MSD生命科学財団、内藤記念科学振興財団、東京生化学研究会、上原記念生命科学財団、横浜総合医学振興財団、中谷医工計測技術振興財団、第一三共生命科学研究振興財団、先進医薬研究振興財団による研究助成、そしてJST科学技術イノベーション創出に向けた大学フェローシップ事業(野口慶介:JPMJFS2140)による支援を受けて実施されました。
 また本研究は、横浜市立大学大学院医学研究科 分子生物学の堀内恵子助教、秋山智彦助教、池陽子さん、小川真太郎さん、東京大学アイソトープ総合センターの小野口(水谷)玲菜特任助教、秋光信佳教授、横浜市立大学先端医科学研究センターの木村弥生教授、井野洋子助教、同大学院医学研究科 神経内科学の土井宏准教授、田中章景教授、国立感染症研究所 ウイルス第三部の梁明秀部長、国立遺伝学研究所 比較ゲノム解析研究室の豊田敦特任教授、東京大学大学院新領域創成科学研究科 メディカル情報生命専攻生命システム観測分野の鈴木穣教授のご協力を得て行われました。

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