光量子状態の高速生成 ~光通信技術による光量子コンピュータの加速~
Digital PR Platform / 2024年11月1日 19時0分
(注4)光パラメトリック増幅器
光パラメトリック増幅は、非線形光学効果を用いて光を増幅する技術となっています。この増幅手法では、ポンプ光という強い光を補助的に用いることにより、信号光の増幅を行います。量子光学的観点から見るとこの操作は、光の持つ特定の位相方向の振幅を増幅させ、逆にその位相に直交する方向の振幅を減衰させる操作(スクイージング操作)となります。スクイージング操作は、量子計算においてはリソース光源の供給や、高速な量子測定に用いられており、非常に重要な役割を果たしています。本研究においては導波路型の光パラメトリック増幅器モジュールを用いて、各所のスクイージング操作を実現しています。
(注5)周波数帯域
周波数とは光の波が1秒間に何回振動するかを示しており、その単位にはヘルツ(Hz)が用いられます。周波数帯域とは、どれだけの範囲の周波数成分を用いることができるかという指標となっています。任意の形状の光の時間波形は、さまざまな周波数成分の重ね合わせによって表現することができます。この周波数と時間波形の関係はフーリエ変換と呼ばれる操作によって1対1に対応しています。一般的には周波数帯域が広いほど、短い時間波形を用いることが可能となります。情報処理の文脈では、短い時間波形の光を用いることができれば、同じ時間で多くの情報を処理することができるため、光学システムの広帯域化は量子コンピュータ開発の重要な目標の1つとなっています。
問合せ先
(研究内容については発表者にお問合せください)
東京大学大学院工学系研究科 物理工学専攻
助教 アサバナント ワリット
〈報道に関すること〉
東京大学大学院工学系研究科 広報室
日本電信電話株式会社先端技術総合研究所 広報担当
問合せフォームへ( https://tools.group.ntt/jp/rd/contact/index.php?param01=R¶m02=402
)
情報通信研究機構 広報部 報道室
理化学研究所 広報室 報道担当
科学技術振興機構 広報課
〈JST事業に関すること〉
科学技術振興機構 ムーンショット型研究開発事業部
櫻間 宣行(さくらま のりゆき)
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