1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 映画

「SAND LAND: THE SERIES」横嶋俊久監督インタビュー 「まずは鳥山明さんに喜んでほしいとみんなが思いながらつくっていました」

映画.com / 2024年5月1日 19時0分

 オープニングはとにかく画面の情報量を多くしたいと思い、Kroiさんの楽曲にあわせてパーティー感を意識した内容にしてもらっています。ゲームの画面もよくみると、物語の内容が反映されていますので、すみずみまで見ていただけるとうれしいです。途中、砂の像からアニメの絵に切り替わるのが面白い表現だなと気に入っています。

 エンディングは、楽曲を発注する段階からTempalayさんにエンディングにふさわしいロマンチックなムードをとお話させていただき、そのとおりでありつつも、ちょっと面白い雰囲気の楽曲をつくっていただきました。齋藤さんはエンディングのような映像手法が得意なので、前もってこういうことをやりたいと伝えて、つくってもらいました。あのシンプルな絵でいくとき、淡々として見えすぎないよう、どこに盛り上がりをつくるのかを話し合ったのを覚えています。

■また作品をつくることが、きっと鳥山さんへの恩返しにもなる

――「天使の勇者編」の制作中、鳥山さんとのやりとりで印象に残っていることがあったら聞かせてください。

 横嶋:鳥山さんからのアイデアで、僕が「なるほど、すごい!」と思ったことがあります。7話の終わりで、フォレストランドの森の様子を初めて見たベルゼが「気持ちわるっ」と言いますが、あそこは鳥山さんから提案いただいたセリフです。魔物たちは、ふだん砂漠の荒野でいちばん快適な場所として暮らしている、それならば水や自然にあふれるフォレストランドのような場所は、逆に違和感をもってしまうだろうという話をいただきました。僕らの発想だと、単純にベルゼたちも新しい場所にきてすごく驚くんじゃないかと考えたのですが、そうではなく「気持ちわるっ」というセリフを言わせる面白さはすごいなと思いました。ほかにも、ムニエルを最後どうするのかという部分も鳥山さんらしいアイデアをいただいています。本編を見て確認していだけるとうれしいです。

 鳥山さんには、僕らからのプロットやアイデアを見ていただき、ここはこういう展開のほうが面白いのではないかというだけでなく、各キャラクターのセリフについても鳥山さん自ら具体的なイメージをいただいたものもあって、密にやりとりをさせていただきました。直接お会いはしていませんが、壁1枚向こうに鳥山さんがいるという感じが常にあって、鳥山さんからコメントが返ってくるたびにワクワクしちゃうんですよね。いただいた面白いアイデアを今からどう取りいれようかと苦心することもありましたが、僕ら現場は楽しみながら作業をしていました。僕の印象としては、映画版やシリーズ版の前半のときよりも「天使の勇者編」のときのほうが鳥山さんとのやりとりは多かったんじゃないかと思います。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください