オノ セイゲンPresents<映画の聴き方> Vol3. 加藤和彦さんの話 「トノバン 音楽家 加藤和彦とその時代」相原裕美監督と対談
映画.com / 2024年6月8日 8時0分
僕ももともとは音楽業界で働いていたので、もちろん加藤さんのことを多少は知っていましたが、それほど詳しくはなく、仕事もしたことはなくて。それでCDを買ったり、本を読んだりして、すごい方だなあと改めて認識しました。それで2020年の春頃から映画にしようと考え、いろんな方々に会って話を聞いたり、紹介していただきました。
僕は今64歳で、小学生の頃「帰って来たヨッパライ」がラジオやテレビで流れていました。そしてサディスティック・ミカ・バンドもリアルタイムで聞いて、20歳前後ではヨーロッパ三部作(『パパ・ヘミングウェイ』『うたかたのオペラ』『ベル エキセントリック』)もYMOとともに気になっていました。でも、すべて音楽的に全く違うので、加藤さんの具体的な人間像のイメージが当時は湧かなくて。この映画を撮り始めて、多面的な加藤和彦という音楽家を知っていった感じです。
セイゲンさんは加藤さんといろいろと仕事をされていたんですよね。
▼世界を股にかけた加藤和彦さんの仕事
オノ セイゲン(以下オノ):本人と初めてお会いしたのは1987年秋です。この映画はそれ以前の時代についてですね。僕がコム デ ギャルソンのショーに急遽1曲付け足すことになり、偶然パリに居たジョン・ルーリー(ラウンジ・リザースのリーダー、「パリ・テキサス」で役者)と録音していた時でした。加藤さんは別の大きい部屋でストリングス(弦楽)のダビングをしていて、フランス人の友人がコーディネーターで紹介してくれたのです。加藤さんが僕なんかのことを知っていてくれたのが、すごく嬉しかったのを覚えています。安井かずみさんとご一緒でパリがよく似合うご夫妻でした。
この映画のために資料を整理していたら1993年にいただいたサイン入り全CDの束がありました。仕事をするようになったのは、2001年のある日、加藤さんが紀ノ国屋のワインとチーズを持って、僕のスタジオにふらっとやって来て「セイゲン、モスクワにキャビア食いに行かない? マスタリングも録音もやってもらおうか」と、その仕事はモスクワ交響楽団とポリショイ歌劇団の厳選メンバーによる80人のオーケストラの一発録音で、市川猿之助 (3代目)さん総指揮のスーパー歌舞伎の音楽でした。空港からVIP待遇で税関もノーチェックでそこから驚きましたよ。そして2002年「次は、アコギのすごいやつがあるから、セイゲン頼むぞ」って。それがザ・フォーク・クルセダーズの再結成アルバム「戦争と平和」の件でした。
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