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オノ セイゲンPresents<映画の聴き方> Vol3. 加藤和彦さんの話 「トノバン 音楽家 加藤和彦とその時代」相原裕美監督と対談

映画.com / 2024年6月8日 8時0分

 シネコンは環境が整っているから、本当にあともうちょっとだと思う。単館系はいろんな制約があるから難しいかもしれませんが。あとは、オペレーターというか、映写技師さんと呼べる人がほぼいないような現状だと思うのです。システム化されて逆にいじれるところが少なくなっているから、一から映像の調整、音の調整ができなくなっている気がします。

オノ:いや正に仰る通り! 声を大にして言いたいね。良い音の映画館がこれからは重要。

 今はデジタルですから導入されている機材自体は、ものすごく進化していて、オーディオ技術的にはパソコンでどんな調整でもあっという間にできます。ただ、スペックとしてできるのと、実際それをワークフローとしてやるかは別の問題なんです。映画館による差は昔より凄まじいですね。メジャーの新作や名作リストアは、DCP(デジタル・シネマ・パッケージ)自体の音がいいのは当たり前。たまに70年代のコンサート映像、テレビ記録用をDCP化してそのままっていう作品も調整でなんとかなっちゃう、やればね。

 映画用のスピーカーも大型化されてきて、そのデジタル調整さえしっかりやればダビングルームくらいまで近づけることも可能です。さらに作品ごとに設定メモリーもできます。まあ、中には隣の映画の音が漏れ聞こえてくるとか、セリフが聞き取りにくいとかいう話も聞きますが……映画館には頑張ってもらいたいですね。1978年、音響ハウスでの僕の仕事は、映写係からのスタートでした。

――次作も音楽や音に関連する作品になりそうですか?

相原:次は「オノ セイゲン マスター・オブ・サウンド」ですかね(笑)。

オノ:録音は裏方で映画にはマニアックすぎるよ。出来上がったときは、僕も追悼になっちゃいますね……(笑)。

 「トノバン 音楽家 加藤和彦とその時代」は公開中。

<Information>
オノ セイゲンさんがマスタリングを手掛けた2CD作品集「The Works Of TONOBAN ~加藤和彦作品集~」が絶賛発売中です。セイゲンさんによる池袋・新文芸坐での企画「Seigen Ono presents オーディオルーム新文芸坐」では、6月21日、22日に「リトル・リチャード:アイ・アム・エヴリシング」を極上の音響で上映。21日の上映後は、音楽評論家の萩原健太さんを迎えてのトークが行われます。

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