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「ぼくのお日さま」奥山大史監督×池松壮亮×越山敬達×中西希亜良がカンヌで語った、忘れ得ぬ体験【オフショット多数】

映画.com / 2024年7月22日 12時0分

 中西「わたしにとって初めての映画の撮影で、撮影がどういうものかもよくわからないまま始まってしまって、最初の方は本当に下手だったと思いますが、経験者のおふたりが助けてくれ、いろいろと教えてくれて、どんどん仲良くなることができました。優しいおふたりでよかったです(笑)」

 奥山「越山さんも中西さんもスケートは上手いですし、とくに中西さんはノービスの選手だったので、スケートシーンは引っ張ってもらおうと。お芝居のシーンは言うまでもなく、池松さんに引っ張ってもらいました。越山さんと中西さんに台本を渡さなかったのは、台本を読んでこちらの意図を理解してくださっている池松さんに、ふたりを導いていただきながら自由にお芝居してもらうのが大事なのではないかと思ったからです。池松さんであれば引っ張ってくれるという確信がありました」

――セリフに関しては即興もあったのですか。

 奥山「シーンに拠ります。セリフを覚えて言ってもらうことはなかったんですが、こういうシーンがあるよと事前に伝えておいて、逆算で、だからこのシーンはこうだと理解してやってもらっているシーンもあります。例をあげると、サクラが自分にとって嬉しくない光景を目撃してしまうというシーンでは、詳しくは説明しなかったんです。ぼーっと見ている方が、むしろ強い感情を観る人に感じ取ってもらえることがあるので。説明しすぎると子どもは特に、言われたことを是が非でも表現しなくてはと思ってしまうので。必要なことは伝えるけれど、説明しすぎないように気をつけて演出をしていました。一方、3人でだんだんアイスダンスが上手くなっていくところや、コーチがタクヤにアイスダンスを教えるところは、セリフは台本にもほとんど書いていなくて、自由にお芝居をしてもらいました」

――奥山監督はスケートシーンもご自身で滑りながらカメラを回されたそうで、ひたすら驚いてしまいますが、ことさらライブ感を求めてのことだったのでしょうか。

 奥山「スケートを撮るうえで、撮り方をいろいろと試したんです。橇に乗って引っ張ってもらうとか、長靴を履いて追いかけていくとか、リンクの中に入らないで外にレールを引いたりとか。でもどれも臨場感が足らなかった。他のシーンが基本的にフィックスのカメラなだけに、対比させるなら思い切り違う雰囲気にしたいと思ったときに、一番いいのは自分でスケート靴を履いて彼らにくっついていくということで。そうやって自由に撮っていくのが一番この映画に緩急がつくし、撮りやすかったのです」

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