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江口のりこ&森ガキ侑大監督が“暴発するヒロイン”を生み出すまで キーになったのは順撮り【「愛に乱暴」インタビュー】

映画.com / 2024年8月31日 14時0分

――江口さんは映画の脚本で描かれる桃子に対してどのような印象を持たれましたか?

江口:原作を読んでますからね。その中で「こういう人物だな」というのがあったわけですけど、映画の脚本を読むとかなり削ぎ落されていて、そこは「すごく難しいな」と思いました。ものすごく静かな映画になってしまうんじゃないか? という不安はありました。現場に入ってから、いろんなものを見つけていけたらいいなという感じでした。

●“桃子”を生み出すために――江口のりこ「風吹ジュンさんの存在がすごく大きかった」

――桃子は、決して失っていくだけの弱い女性ではないと感じられる描写が映画の序盤から随所に見られます。

森ガキ監督:そうなんですよね。生きていく上で、何度も何度もトライしていく強さを持っていると思います。ラストに向けて、さらにもうひと皮むけていくようなところがあって、そこは現場でも江口さんとお話しさせていただきました。「女性ってもっと図太いよね」とか「繊細なだけではないよね」と。ラスト近くで桃子がアイスを食べるのも江口さんとの話し合いの中で生まれたシーンです。原作から脚本にする段階で、一度、自分でキャラクターをつくり上げたけど、現場で江口さんに桃子に憑依してもらうことで、さらに新しく桃子が見えてくる部分がたくさんありました。

――お話に出たアイスやスイカ、さらにチェーンソーなどのアイテムが桃子の心情を浮き彫りにする役割を担っていますが、江口さんは、小道具や共演者の存在が桃子を演じる上で助けになったと感じる部分はありましたか?

江口:それはすごくありましたね。特に風吹ジュンさん(離れに暮らす義母の照子役)の存在がすごく大きかったです。風吹さんと一緒の時間を過ごす中で「あぁ、映画の『愛に乱暴』をつくればいいんだ」と良い意味で割り切れたといいますか。「ここに風吹さんが演じるお義母さんがいる。この人とお芝居をしていけば、映画の『愛に乱暴』がちゃんとできるはずだ!」と思えたんですよね。それまでは「いまの自分で足りているのか? 面白い映画になるのか?」という不安もあったんですけど。

――チェーンソーを扱うことは、プライベートはもちろん、映画でもめったにない経験だと思いますが、いかがでしたか?

江口:大道具さんが使い方を指導してくださって、おかげで現場では何の問題もなくできましたし、すごく気持ちよかったです(笑)。

●あえて表情が映らない方向で勝負をかけた 予告編でも確認できる重要シーンの秘話

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