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ゆりやんレトリィバァ×唐田えりか×剛力彩芽、それぞれの覚悟と本音【「極悪女王」インタビュー】

映画.com / 2024年9月19日 12時0分

――実際に活躍されたレスラー、ダンプ松本、長与千種、ライオネス飛鳥への思いと、オーディション以前にプロレスに抱いていた印象を教えてください。

 ゆりやん:プロレスは知っていましたが、全然詳しくなくて。オーディションに受かってから、この時代の資料、ダンプさんが書かれた本やご本人のお話を聞いて、知識を得ました。

 それ以前に、当時、健康面を考えて約3年かけて体重を45キロ減らしたところだったので、実はオーディションもどうしようって迷っていたんです。Netflix作品で、白石和彌監督で 、主役のオーディション。本来、絶対掴み取りたい役なのに、めっちゃ悩みました。一度、「私にはできないかもしれません」と伝えたときに、この作品で必要なのは、太った体じゃなくて、筋トレをし、栄養バランスを考えて作り込んだ、当時のダンプさんに近いプロレスラーの体だと言われ、それならできるかもと覚悟を決めてオーディションに挑みました。

 私には、アメリカに進出して絶対売れるという夢がありまして、この作品なら名刺代わりになるかもという下心もありました。でも撮影が終わったいま、その考えはないですね。この体験をさせてもらっただけで、ありがたかった。「極悪女王」に選んでいただいてありがとうございますという気持ちです。

■小学生の頃にアジャコングの標的になった唐田えりか

 唐田:私は、お仕事がなかった時期に、当時のマネージャーさんからオーディションの話を聞きました。12人の女子レスラーの中からどの役になるかわからないというオーディションでしたが、マネージャーさんからは「長与千種がいいと思う」と言っていただき、当時、よく存じ上げなかったので調べ始めました。でも調べていくうちに長与さんに共感する部分がたくさんあって、勝手に運命的なものを感じ、この人を演じたいと強く思い、オーディションに挑みました。

 プロレスは、小学生のときに1回見たことがありました。アジャコングさんの試合が、座っていられないぐらい怖くて、物陰から見ていたんです。そうしたら却って標的にされてしまって(笑)、台車をバーンと投げられたり、すごく怖い体験をしました。だから今回は、まずプロレスを好きになるところから始める必要があった。それを長与さんに相談したら、「プロレスは、観客みんなが自分を投影させ、主人公になる体験を提供できる芸術だ」と。「何度も立ち上がって戦う姿を見せることで、悔しさや生きづらさを吹き飛ばし、爽快な気分にさせることができるんだ」と、おっしゃっていました。

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