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ゆりやんレトリィバァ×唐田えりか×剛力彩芽、それぞれの覚悟と本音【「極悪女王」インタビュー】

映画.com / 2024年9月19日 12時0分

 撮影が始まって、1日何千人もエキストラさんが入っているなかで戦ったとき、少しだけ長与さんの言葉が分かったような気になりました。

■「30歳になる年で、独立したこともあり…」(剛力)

 剛力:私も、この作品に携わらせていただく前は、ほとんどプロレスを見たことがありませんでした。でも知るとめちゃめちゃ奥が深いし、戦うにも敵との信頼関係や思いがないとできない。それはお芝居にも通じるエンタテインメントでもあって、もちろん一所懸命戦って、勝敗をつけるんですが、どう勝つか、どんなふうに負けるかによって、痛さ、苦しさ、悔しさの伝わり方が違う。本当にお芝居と通じるものがあり、プロレスへの感じ方が変わりました。今はマーベラスさんの試合などをよく観戦させていただいています。

 今回、撮影に入るタイミングがちょうど30歳になる年で、独立したこともあり、これまで挑戦しなかったことをやるチャンスだと思って、オーディションを受けさせていただきました。また、白石監督とご一緒してみたいという思いもありました。この作品に出合い、体づくりやトレーニングをし、撮影に挑戦させてもらったことは、運命というか、ご縁だったと思います。

■唐田からの「レトリ、今日ごはんに行かない?」という誘い

――そんなご本人たちからの反応はあったのでしょうか?

 ゆりやん:斎藤工さんが、ダンプさんと長与さんに聞いてくださった感想を共有してもらいました。ダンプさんと長与さんは、「年月を経て、物語を完結させてくれてありがとう」と言われたそうです。個人的には、ダンプさんに「ゆりやんにやってもらってよかった」と言ってもらったのがめちゃ嬉しかったです。

――印象的だったシーンは?

 ゆりやん:もう全て。私たちは、撮影と言わずに試合と呼んでいましたが、全試合が印象に残っています。そのなかで2つあげます。

 まず、えりかちゃんと話して、ダンプさんと長与さんのように、喋らず、挨拶もしないのを実行してみたこと。松本香時代からずっと一緒にやってきたダンプさんと千種さんの心がすれ違って、微妙な関係性になってしまったのを再現してみたんです。そうしたら、あんなに仲良かったのに、私たちもめっちゃ気まずくなって。えりかが向こうでみんなと楽しそうに喋っていることに腹が立つし、私のこと本当に嫌いになっちゃったのかも(笑)と悲しくなったり。

 これ、やってよかったと思っていますが、クライマックスの髪切りマッチの撮影前日、リハーサルがうまくいかなかったんです。そうしたら、その晩、えりかちゃんが「レトリ、今日ごはんに行かない?」と誘ってくれて。久しぶりにめっちゃ喋ったら、私たち仲良かったんだ、信頼できる相手なんだと思い出して(笑)。あのときどういう気持ちでいるのかとか、髪切りのシーンではこのぐらい掴むよとか話し合い、次の日からの髪切りマッチは、本当に息ぴったりでうまくいきました。

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