ゆりやんレトリィバァ×唐田えりか×剛力彩芽、それぞれの覚悟と本音【「極悪女王」インタビュー】
映画.com / 2024年9月19日 12時0分
髪切りマッチの撮影は、実際にえりかちゃんの髪の毛を刈るので、間違いないよう、みんな集中していたと思います。でも試合中は、頭に血が昇るのでいっぱいいっぱい。撮影終了後、少し冷静になって、えりかちゃんを見たら、覚悟を持って臨んだことが伝わってきて、グッときました。でも、その覚悟はたぶんダンプさんも一緒だったんです。演じる前は、「やってやった」みたいな気持ちなのかと思っていましたが、試合後、とにかく震えも、涙も止まらない。きっとダンプさんもすごい覚悟でやってはったんやなと思いました。
もうひとつは引退試合のとき。本当にお客さんごとその時代にタイムスリップしたかのような臨場感だったのが、印象的でした。
■何度も参加したエキストラから「おまえ強くなったな」
唐田:エキストラさんの中には、何回も来てくれている方がいて、レトリはその方から「おまえ強くなったな」みたいに言われてたよね(笑)。エキストラさんも本当に試合を見ているかのように盛り上がっていて、ドキュメンタリーみたいでした。
印象的なのは、飛鳥と香の顔です。4話の、テンカウントが始まって返したいのに返せずにいる千種を見下ろす飛鳥(剛力)の顔。レトリは、3話のダンプ覚醒のときの、私を見下ろす顔です。私は、2人から見下ろされることが多かったのですが(笑)、あのときの2人の顔は忘れられません。千種と香は落ちこぼれでしたが、先に千種がスターになる。でも、千種は、必ず香もこっち側に来ると思っている。だから試合で痛めつけられれば怒りもしますが、顔を見ると、待っていたような不思議な気持ちになるわけです。試合のシーンでは、技の記憶もありますが、それ以上に、想像もしてなかった感情を、2人から引き出してもらったことのほうが印象に残っています。
■ニールキックは代役ではなく「絶対に自分でやりたかった」(唐田)
剛力:私は、ジャガーさんと戦う唐ちゃんが、ニールキックで倒れたジャガーさんに、目で「起きろよ」みたいに言うのが忘れられません。その目が、鳥肌が立つぐらいスターだったというか。長与千種としてもだけど、唐田えりかが輝いていると思いました。あのとき私は、ライオネス飛鳥として、この人を輝かせるために生きる覚悟が決まりました。
唐田:ありがとうございます。ニールキックは、長与さんの得意技で、飛んで相手を蹴ってから受け身を取るんです。難しいので、最初は代役を立てるという話だったんですが、絶対に自分でやりたかった。ニールキックのために、みんなとは別にキックボクシングの練習や、蹴りと受け身の練習をひたすらしていました。これはみんなそうなんですが、プロレスのシーンを、ちゃんと自分でやっているところも見ていただければなと思います。
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